連載インタビュー企画 あなたの想いをカクサ〜ン! vol.2 「ブラック企業」に非正規雇用の増大…
ヨーコ

山下さん、こんにちは。カクサン部「雇用」部門担当のヨーコです。あたしはこれまで、いくつもの職場を渡り歩いてきたので、この問題についてはいろんな思いがあるのよ。

山下

はじめまして。きょうはヨーコさんならではの質問を期待してます。

ヨーコ

山下さんの国会での雇用をめぐる質問の鋭さは、あたしの仲間のなかでも評判いいわよ。このあいだの「ブラック企業」についての質問もよかったわ。

山下

そうですか。ありがとうございます。5月の国会での質問ですね。

ヨーコ

そうそう。「ユニクロ」の働き方についての追及。

山下

ユニクロの新卒社員が、入社後3年以内に会社を辞める割合が50%を超えていたり、休職者のうち42%がうつ病であることを例にしながら、「ブラック企業」の問題について迫りました。

ヨーコ

あたし、あの話をきいて、ユニクロの服を買うのやめようかしらと思ったわ。安くて助かってんだけどね。

山下

「ユニクロ」っていう実名を挙げることについては、ちょっと躊躇はあったんですよ。でもね、それまで、高校・大学と一所懸命勉強してきて、ようやく正社員になった若者たちですよ。正社員に決まったっていうだけで、家族だって大喜びですよね。

ヨーコ

ホントよね。ワタミグループの正社員になって喜んだけれども、入ってみたら…なんて人の話も聞いたことあるわ。

山下

期待に胸を膨らませて仕事に就いた若者が、異常な長時間過密労働などの働かされ方のなかで、うつ病になったり、体をこわして退職するなんて、許せませんよ。私は、こんな「ブラック企業」をはびこらしたらあかんという思いで、実名を挙げて質問することにしました。

ヨーコ

そんな山下さんの思いがこもっていたから迫力があったのね。 それからね、あたし自身の問題でもあるんだけど、山下さんは、非正規雇用の問題についてもくわしいのよね。

山下

はい。正規雇用の人と同様、いい仕事をしようと志をもっていっしょうけんめい働いている非正規雇用の人たちのことを思いながら、この問題にとりくんでいるんですよ。

ヨーコ

ちょっと小耳にはさんだんだけど、山下さんって、質問ぺーパーに“おまじない”みたいなものを書いてるってホント?

山下

そんな情報、どっから仕入れるんですか?

ヨーコ

だてにいくつもの会社を渡り歩いてないわ。いろいろあるのよ。あたしの「じょう・ほう・もう♥」

山下

こわいな~。いや、私が書いているのは、おまじないとは違うんですよ。非正規問題で質問に立ったときのペーパーには、「彼らの“誇り”と“悔しさ”をつめこんで!」って、書いてたんです。やっぱり、その人の立場に立って、気持ちになってちゃんと質問したいと思って。

ヨーコ

山下さん、カッコいいわ~。こんど、あたしのことも国会で質問してくださいよ。これまでいろんな仕事をしてきたけど、あたしだって、こう見えてずいぶんひどい目に遭ったのよ。

山下

そうだったんですか~。わかりました。とりあげましょう!  でもね、ヨーコさん。じつは、非正規雇用の問題も「ブラック企業」の問題も、個別の企業の問題じゃないんですよ、政治の問題なんです。これらの問題の背景には、財界いいなりのこれまでの自民党の雇用政策が大きく影響している。たとえば、99年の労働者派遣法の改悪はじめ、非正規雇用をふやす政策をすすめてきたこととかね。

勤労者の給与、非正規雇用者数および大企業の内部留保の推移・雇用者に占める非正規労働者の割合の推移
ヨーコ

ハハァーン、なるほどそういうことなのね。じゃあ、いま安倍さんが言っている「限定正社員」っていうのも危なそうね。

山下

さすが、スルドイ! 「限定正社員」はね、働く場所や仕事の内容などを限定した雇用契約を結んで働く正社員のこと。ということは、勤務先の工場や店舗が閉鎖されたり、これまであった業務が廃止されたりすれば、かんたんにクビを切ってもOKってことなんですよ。

ヨーコ

やっぱりね~。なんかあやしいんじゃないかなぁって思ってたのよね。 山下さん、あたしね、共産党には注文があるのよ。批判だけじゃなくて、実際に、あたしたちをとりまく状況を変えてほしいの。

山下

がんばります! いまだって、少ない議席でもけっこういろんなことを動かしてるんですよ。たとえばね、「サービス残業」の問題は、共産党が1960年代から国会で300回以上も質問を重ねてきことによって、2001年に厚生労働省が通達を出した。ようやく国が動いたことで、過去11年間だけでも1932億円以上の未払い残業代を支払わせたんです。 サービス残業代の是正額の年度別推移

ヨーコ

40年以上の追及! すごい執念だわ~。できたかと思ったらすぐになくなる政党には、とても真似できないわね。

山下

いま、わが党の参議院の議席は6。残念ながら、たった5分しか質問時間がないときもあるんですよ。それでもね、これだけの実績がある。もっと共産党の議席をふやせば、いっそうしっかり追及できるし、対案の提起もできるんですよ。 そういった意味でも、こんどの選挙はホントに大事。アベノミクスによる労働法制の規制緩和をストップさせるためにも、ヨーコさんの顔の広いところで、共産党の政策、広げてください。期待してますよ!

ヨーコ

わかったわ。まかしといて! これまであちこちの職場でつながった仲間に声かけて、ジャンジャン広げてあげるわよ! あなたの想いを、カクサーン!