2003年3月17日(月)「しんぶん赤旗」
連載開始以来、読者の方から多くの意見や激励を受けました。
「下手な推理小説よりもエキサイティングです」
「背後で糸をひいている創価学会・公明党の姿が今回ほどたちどころに鮮明に浮かび上がってきたケースは、あまり無いのではないでしょうか」
「創価学会・公明党の反民主的・反国民的な姿を暴き出してください」
なかには「迫力ある記事に感激して、私もついに取材協力をしました」といって、重要な情報を寄せてくれた読者も。
寄せられる声に共通しているのは、民主主義を冒涜(ぼうとく)する卑劣な犯罪への強い怒りです。
正体を隠し、大きな広告をうち、ウソとすりかえで政党の評価をおとしめる―。そんな手法がまかりとおれば民主主義は死んでいくでしょう。
これまでの連載で、今回の出版の背後に創価学会・公明党が存在していることは疑問の余地がなくなりました。
――未来書房の海野(うんの)安雄社長自身が創価学会の活動家。変名で「フリーライター」を名乗り、謀略的文筆活動をおこなってきた。
――本の保管・流通は創価学会直系企業の潮出版が指示していた。
――本は、池田大作本といっしょに出版取り次ぎに「創価学会関連出版物」として扱われ、各地の創価学会・公明党がまとめ買いをしていた。
他方、創価学会は日本共産党の告訴・告発についての『週刊新潮』の取材に、「当会とはいっさい関係ありません。迷惑な話です」などとコメントしています。
こんなふまじめな回答ですませるところに、創価学会の体質があらわれるのです。
二人の元創価学会関係者から忠告がありました。
「謀略本は選挙で共産党の票を減らすための攻撃だけが目的ではない。実はもうひとつのねらいが隠されている」
そのねらいとは――。
広報戦略にくわしい創価学会の元本部職員はズバリいいます。
「創価学会は、池田名誉会長の独裁、個人崇拝という点で北朝鮮とまったく同じ体質を持っている。学会員はそれを肌身で感じているが、学会員の目をそらせ、北のイメージを共産党にすりかえることにある。これが一番のねらいだ」
東京都内の元公明党市議もこういいました。
「金正日と池田像は学会員にはダブって見える。マスゲーム、人文字、外国から勲章をもらう姿は創価学会の姿と重なるが、口に出せないだけだ。だからこの問題を共産党にすりかえることが必要になってくる」
北朝鮮と重なる創価学会の全体主義的イメージを学会員の目からそらし、それを日本共産党に結び付けて攻撃する――。謀略本に秘められた狡猾(こうかつ)な策略、とんでもない話です。
北朝鮮問題で真に問われるべきは公明党創価学会、創価学会公明党ではないのか――。稿を改めてただしていきます。(おわり)
(2)鳩レース会社変身の裏で
(3)潮出版社に頼まれた
(4)創価学会人脈と裏事務所
(5)4つの名前をもつ男
(6)販売より広告自体が目的
(7)広告基準に反している
(8)中づり広告、背後に…
(9)製本所は長野だった
(10)未来書房社長の素顔
(11)問われるべきは、だれか