正社員はもちろん、派遣もバイトも、「残業したら割増賃金」はあたりまえ。残業代を払わないただ働きの「サービス残業」は犯罪行為。
労働基準法では、「1日8時間、週に40時間をこえて働かせてはならない」(第32条)と決まってる。8時間をこえたら「25%増の賃金」、連続して深夜10時〜翌朝5時までの時間帯に入ったら「50%増」。休日出勤は「35%増」。かりに残業じゃなくても、深夜勤務は日勤の「25%増」──みんな法律で決まってる。
たとえばこんな場合、残業代は?
●800円の時給で2時間残業すると
800円×1.25×2時間=2000円
●夜10時以降に2時間残業すると
800円×1.5×2時間=2400円
残業代、ちゃんとださせるには
毎日、朝何時から夜何時まで働いたか、きっちりメモっておこう。始業時間前や休憩時間中に“ちょっとした作業”をしたり、移動や待機の時間もすべて労働時間となる。
労働組合に相談し、解決しよう。職場になければ、一人からでも入れる労働組合がある。それでもダメなら、労働基準監督署に行こう。労基署は、だれが訴えたかを会社には言わないから安心して。会社に是正指導が入るはず。
「長時間労働」を規制する新しいルールを
●残業時間の上限を法律で決める。
●残業代の割増率を2倍(50%)に引きあげる。
●連続休息時間を最低11時間は確保する。
これが日本共産党の提案。残業時間を大はばにへらすため、当面、「残業は年間360時間以内とする」という大臣告示を法律にする。
さらに、退社してから出勤するまでに「まとまって11時間」休めること、最低1週間に1日は休めること、などを法律に明記する。
「残業代ゼロ」で時間無制限に働かせるしくみ=ホワイトカラー・エグゼンプションは絶対許さない。
サービス残業の根絶へ
851億円の残業代を支払わせた
日本共産党は「サービス残業根絶」をめざし、30年以上前から国会で追及。質問は270回をこえる。01年に、政府も重い腰をあげて各県に通達をだし、是正にのりだした。ところが会社は、あの手この手を使って“残業かくし”。その実態を職場からの告発で正確につかみ、さらに国会で追及し、是正させた不払い残業代は、この5年間で851億円にのぼる。
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