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2025年4月8日(火)

万博会場 爆発濃度ガス検知発表

協会の「安全」姿勢問われる

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(写真)ガス検知器で爆発濃度を検知、通報後、現場のマンホールを示す寺本市議(右)=6日、大阪市夢洲の万博会場内

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(写真)メタンが検知されたマンホールのふたを開ける消防隊員ら=6日、大阪市・夢洲の万博会場内

 日本国際博覧会協会は6日夜、開幕が迫る大阪・関西万博の会場内で、着火すれば爆発の危険がある下限濃度(5vol%)を超えるメタンガスが検知されたと発表しました。

 同日、試験的に来場者を招く「テストラン」で会場を訪れていた元消防士で日本共産党の寺本けんた守口市議が検知を通報。消防署と協会の職員が改めて検知し、濃度が確認されました。大量のメタンが発生し続ける危険な万博会場であるにもかかわらず、「対策済み」「安全」としてきた姿勢が問われています。

 寺本氏は6日、持参したガス検知器で、昨年3月に爆発事故が起きた東トイレ付近を測定。マンホールのふたの穴に検知器のノズルを数センチ入れて測定したところ、5vol%超えが表示されました。午後4時ごろ119番通報しました。

 その後、消防隊員らが現場に到着してガス濃度を測定。協会は午後4時25分に周囲への立ち入り規制をしたと発表していますが、寺本氏によると午後5時前でもまだ周囲を来場者が往来していたといいます。協会は、ふたを開けて換気を行い、午後5時半ごろ規制を解除したとしています。

 今回、爆発濃度が検知された地下ピット(空間)では、これまでにも基準値を超える値が検知されており、協会は、穴の空いたふたへの交換など対策を行ってきたと説明。6日朝の測定値は「0」だったとしています。

 協会は、今後は周囲に柵を設けて、ふたを常に開放し、周辺の地下ピットも含めてモニタリングの頻度を上げるとしています。

 現場がある夢洲(ゆめしま)1区は全体が現役の廃棄物処分場で、83本のガス抜き管からメタンガスが1日に約3トン排出されています(昨年12月の調査)。今回の件は、大量のメタンが管以外からも出ており、濃度も刻々と変化していること、対策が極めて難しいことを改めて示しています。会場を夢洲にした維新政治と政府の責任、安全に責任をもたずに開幕に走る協会の姿勢が問われています。