2024年5月5日(日)
性的少数者のファミリーシップ 一緒に暮らす子どもの保護者証明
216自治体で実施
2年前の調査時の5倍
本紙調査
性的少数者のパートナー関係を公証する「パートナーシップ制度」を導入している456自治体のうち47%にあたる216自治体が、カップルと生活をともにする未成年の子どもとの関係を証明できる制度やサービスを取り入れていることがわかりました。
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公益社団法人「結婚の自由をすべての人に」によると、4月1日時点でパートナーシップ制度を導入しているのは456自治体です。本紙は、これらの自治体が公表している制度の要綱・手引きをもとに、カップルだけでなく、家族として暮らしている子どもとの関係もあわせて証明する「ファミリーシップ」制度の広がりを調査しました。名称を「ファミリーシップ」制度としている自治体をはじめ、名称を「パートナーシップ」制度としながらも、ファミリーシップ宣誓ができるようにしている自治体もあります。
また、希望する場合には子の名前をパートナーシップ制度関係の書類に記載できるようにしている自治体もあります。これらを含めて子どもとの関係を証明できる制度となっている自治体は216にのぼりました。
本紙は2022年8月にも同様の調査を実施。パートナーシップ制度を導入していた225自治体のうち約2割にあたる42自治体が、カップルと、ともに生活する子どもとの関係を証明する制度を採用していました。
ファミリーシップ制度などによって、医療機関や保育園などさまざまな場で、パートナー関係にある2人が保護者として認められることになります。
ファミリーシップ等実施216自治体
ファミリーシップや「子の記載」などを取り入れている216自治体は次の通り。
北海道札幌市、函館市、帯広市、北見市、岩見沢市、江別市、北斗市、滝川市、小樽市、旭川市、深川市、釧路市、室蘭市、網走市、東川町、鷹栖町、当麻町、愛別町、東神楽町、美瑛町、比布町、斜里町、清里町、小清水町、大空町、上川町
岩手県盛岡市、一関市、宮古市、北上市、大船渡市、陸前高田市、久慈市、矢巾町、紫波町、平泉町
山形県、酒田市
福島県伊達市
栃木県鹿沼市
埼玉県さいたま市、川越市、熊谷市、所沢市、飯能市、春日部市、狭山市、鴻巣市、上尾市、草加市、越谷市、蕨市、戸田市、入間市、朝霞市、志木市、和光市、新座市、桶川市、久喜市、北本市、坂戸市、鶴ケ島市、日高市、吉川市、秩父市、羽生市、伊奈町、毛呂山町、越生町、滑川町、嵐山町、小川町、川島町、吉見町、ときがわ町、東秩父村、寄居町、宮代町、杉戸町、松伏町
千葉県千葉市、市川市、船橋市、木更津市、松戸市、習志野市、柏市、浦安市、市原市、流山市、君津市、袖ケ浦市
東京都、港区、墨田区、世田谷区、中野区、杉並区、足立区、府中市
神奈川県横須賀市
新潟県新潟市、長岡市、三条市、上越市、村上市
山梨県韮崎市
長野県
岐阜県、海津市
静岡県、静岡市、富士市、湖西市
愛知県、名古屋市、豊橋市、岡崎市、一宮市、半田市、春日井市、豊田市、蒲郡市、小牧市、新城市、東海市、大府市、知立市、日進市、田原市、みよし市、長久手市、瀬戸市、江南市、尾張旭市、犬山市、安城市、清須市、東浦町、豊山町、武豊町、扶桑町、大口町
三重県明和町
滋賀県米原市
大阪府大阪市、堺市、池田市、富田林市、松原市、泉佐野市
兵庫県、明石市、西宮市、芦屋市、加古川市、宝塚市、高砂市、三田市、三木市、加西市、宍粟市
奈良県奈良市、天理市
和歌山県、橋本市、新宮市、那智勝浦町、串本町
鳥取県、大山町
岡山県笠岡市、井原市、総社市、瀬戸内市、美作市、赤磐市、和気町、早島町
広島県安芸高田市
徳島県、徳島市、鳴門市、阿南市、吉野川市、阿波市、美馬市、三好市、小松島市
香川県高松市、丸亀市、坂出市、善通寺市、観音寺市、三豊市
愛媛県内子町
高知県土佐清水市、大月町
福岡県、北九州市、福岡市、直方市、田川市、古賀市、福津市、粕屋町、香春町、苅田町
佐賀県
熊本県合志市、南関町
大分県日田市、豊後大野市、宇佐市
沖縄県那覇市
◇
4月1日時点でのパートナーシップ制度導入の456自治体一覧は、公益社団法人「結婚の自由をすべての人に」のホームページで見ることができます。