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日本共産党

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2023年11月21日(火)

樹木大量伐採やめよ

吉良氏、外苑再開発を追及

参院文科委

写真

(写真)質問する吉良よし子議員=16日、参院文科委

 日本共産党の吉良よし子議員は16日の参院文教科学委員会で樹齢100年を超える貴重なイチョウ並木を含む豊かな樹木を伐採する東京都が認可した神宮外苑再開発事業計画の中止を求めました。

 同計画の柱となる秩父宮ラグビー場の移転新築は文部科学省所管の独立行政法人日本スポーツ振興センター(JSC)が実施します。吉良氏は、移転新築が「自然も景観も壊す再開発の深刻な影響を広げている認識はあるのか」「大量の樹木を伐採しても仕方がないというのか」とただしました。

 JSCの大西啓介理事は緑地面積を増加させる計画で、「どんぐりを拾って育成する」と強弁。委員会室に失笑が漏れました。

 吉良氏は、100年かけて造られた建国記念文庫の森の樹木を大量に伐採し、隣接する国立競技場よりも巨大なラグビー場ができれば、残された樹木が保存されるかも疑問だと指摘しました。

 吉良氏は、文化庁の検討会でイチョウ並木が名勝地の候補として検討され、神宮内苑と一体的に評価して保護する視点が重要だと指摘されていると強調。文化遺産に関わる非政府組織「ICOMOS」=イコモス(国際記念物遺跡会議)が9月に計画見直しを求めるヘリテージ・アラート(文化遺産危機警告)を出したことも踏まえ、移転新築をこのまま認可すべきでないと強く求めました。

 盛山正仁文科相は「仮定の話についての答えは差し控える」として、態度を明らかにしませんでした。