2023年11月1日(水)
団交拒否は不当労働行為
ヤマト請負契約切り 労組が都労委申し立て
![]() (写真)会見する建交労軽貨物ユニオンの人たち=31日、厚生労働省 |
建交労軽貨物ユニオンは31日、厚生労働省で記者会見し、ヤマト運輸が3万人以上の業務委託契約を打ち切ろうとしている問題で、撤回などを求めた団体交渉に応じないのは不当労働行為にあたるとして東京都労働委員会に救済を申し立てたと発表しました。
ヤマトは6月、「クロネコDM(ダイレクトメール)便」を配達するクロネコメイトと呼ばれる個人事業主(請負労働者)に対して日本郵便への業務移管を理由として来年1月での「契約終了」を通知しました。クロネコメイトの加入が相次いだ軽貨物ユニオンは8月、契約打ち切りの撤回や就労確保を求めて団体交渉を申し入れましたが、ヤマト側は、自身が労働組合法上の使用者ではないと主張して団交を拒否しました。
組合側は、クロネコメイトが制服を着用し、荷物のバーコード入力やGPSで管理されており労組法の労働者にあたり、ヤマトには団交応諾義務があると主張しています。
軽貨物ユニオンの高橋英晴委員長は、「雨の日も風の日も配達を続けた労働者の契約を紙1枚で打ち切ることは許されない」と強調。ヤマトの「再就職支援」も、パソナの外部サイトで履歴書の書き方を解説する程度のものだと批判しました。
DM便仕分けのパート社員については、ヤマトが団交に応じ、「雇用終了」通知書を撤回。組合員には再配置提案も行いましたが、全国的には約束どおりの対応がすすんでいないとして、組合側はストライキを検討するとしています。