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2023年9月19日(火)

気候危機 対策すぐに

NY 7.5万人“指導者よ声聞け”

声上げる若者たち

あすから国連会合

 【ニューヨーク=島田峰隆】国連総会で世界各国の首脳らが気候問題を話し合う会合を前に、米ニューヨークで17日、各国首脳に化石燃料依存から段階的に撤退して気候危機対策に真剣に取り組むよう求めるデモ行進が行われました。若者の団体「未来のための金曜日(FFF)」などが呼び掛けた行動です。


写真

(写真)世界各国の指導者に化石燃料依存を止めるよう求めてデモ行進する人たち=17日、ニューヨーク(島田峰隆撮影)

 マンハッタンで行われた行進には、全米各地からバスや列車で集まった約7万5千人(主催者発表)が参加しました。家族連れ、大学生、労働者、俳優、科学者、先住民、宗教者などが集まり、道路は一時身動きが取れないほどの人であふれました。海外からの代表者も参加。

 参加者は「政治リーダーは私たちの声にこたえて」「人間が生き続けられる地球へ 大胆な行動を」「熱波のなかでは働けない」などと書いたポスターや横断幕を掲げました。

 ウガンダFFFのバネッサ・ナカテさんは、行進前の記者会見で、世界の温室効果ガス排出量のうちアフリカ諸国の責任は4%未満にすぎないものの、アフリカ諸国が不釣り合いに異常気象の犠牲になっていると批判。「各国指導者はいますぐ行動してほしい。化石燃料の活用を終わらせない限り、気候正義は実現しない」と訴えました。

 20日にはグテレス国連事務総長が呼び掛けた気候野心サミットが開かれます。デモを組織した諸団体は、特にバイデン米政権に対し▽化石燃料依存からの段階的撤退▽気候非常事態の宣言▽再生可能エネルギーへの公正な移行―をサミットで表明し、世界各国の気候危機対策に弾みをつけるよう要求しています。

 ノースカロライナ州から友人と来た大学生のフェリシャ・ワンさん(19)は「各地で洪水が起きたりカナダの山火事でニューヨークの空がオレンジ色になったり、早く手を打たないともう時間がない。バイデン大統領にはもっと多くの対策をもっと早いスピードで実行してほしい」と話しました。