2024年12月18日(水)
畜産の灯 消えかねない
党国会議員団が農水相に申し入れ
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日本共産党国会議員団は17日、農林水産省を訪れ、危機が続いている酪農・畜産業への緊急の支援と、価格保障・所得補償政策への転換を求めました。紙智子参院議員が江藤拓農水相に申し入れ書を手渡しました。
申し入れ書は、飼料用穀類や生産資材の価格の高止まりが続き、酪農をはじめ、肉牛繁殖・肥育・養豚・養鶏ともに厳しい経営が長期化しており、とりわけ酪農経営の6割が赤字経営を強いられ、酪農家の戸数が1万戸を割る事態になっていると指摘。このままでは「日本から畜産の灯が消えかねない」とし、これ以上離農者を生まない緊急対策の必要性を強調しました。
具体的には、▽配合飼料の高騰前の価格と現在の価格との差額の全額公費補てん▽資金償還が迫る農家に対し据え置き期間を延長するなど柔軟な対応を金融機関に要求▽乳製品の政府備蓄など国が生乳の需給調整に責任を持つ仕組みの導入の検討▽畜産の生産性を低下させる夏の高温化における暑熱対策への支援―などを求めました。
紙氏は、酪農の再生産を確保するための加工原料乳生産者補給金制度について、酪農家から補給金単価引き上げの要望が大きいとして、計算法の見直しを強く要請。江藤農水相は「計算式があるとしてしまっては、そこには人間が介在しないのかという話になってしまう」と述べ、課題があるとの認識を示しました。