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2024年10月2日(水)

三浦三段 大逆転で優勝

囲碁新人王戦 藤井三段、痛恨のミス

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(写真)対局を振り返る、第2局を制し連勝で新人王となった三浦太郎三段(右)と、藤井浩貴三段。奥右から2人目は立会人の三村智保九段=1日、東京都千代田区の日本棋院

 第49期新人王戦の決勝三番勝負の第2局は、最終盤、対局者も、対局を見守っていた関係者も思わず声を上げるような大きな「ポカ」が白番の藤井浩貴三段に出て、黒番の三浦太郎三段が大逆転勝ちで優勝を決めました。

 午前中は、互いに慎重に打ちすすめ、互角の形勢。お互いに相手の手に乗らずに「わが道を行く」意地の張り合いも。昼食休憩に入ったところでは、まったくの互角でした。

 昼食後も、「3目も離れない、1、2目差で推移しています」(立会人の三村智保九段)という均衡の崩れない互角の展開がつづき、「中央のヨセ方が勝負」という細かい碁になりました。

 三浦三段が「見落としていた」と検討で語った白130が妙手で、微差ながら白が優勢に。

 その後は、白が半目リードの形で差が縮まらないままヨセが進みました。

 「このまま白の半目勝ちは動かない」と観戦者が思う状況のなか、白238が痛恨のミス。絶対につながなくてはならない一手をつながずに、その一手先の場所に打ってしまい、黒が半目逆転。10手進んだ248手で終局となり、整地して黒の半目勝ちが確認されました。

 対局後、勝った三浦三段は、「形勢判断ができていなくて、最後までわかっていませんでした。この勝ち方で新人王は恥ずかしい。この碁からの反省で、ヨセを理解したい。一手一手に意味のある手を打つ棋士になりたい」と語りました。

 惜しくも敗れた藤井三段は「自滅してしまった第1局と比べて、本局は自分らしい碁が打てていたと思います。最後のポカは、これまで練習でもやったことがないポカ。自分でも何が起こったかわからなかった。今後30年、40年、今回が一番ひどいポカだったと、いつかは笑い話にできるようにしたい。来期の新人王戦もいいところまでいけるように頑張りたい」と述べました。

棋譜


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