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2024年10月2日(水)

きょうの潮流

 私が首相になる時とはどんな時か? それは「自民党や日本国が大きく行き詰まった時なのではないか。しかも、それは天が決めること。天命が降りない限り、それはありえない」▼きのう国会で首相となった石破茂氏が近著『保守政治家』のなかで語っていました。深刻な不信を広げた裏金問題については「自民党として、なぜこんなことが組織的に長く続いていたのかをきちんと説明し、国民が納得できるような対応策を前倒しで明らかにしていくことが大事だ」と▼総裁選の最中にも国民の判断材料を提供するのは政府や新首相の責任だと、早期の解散には否定的だった石破氏。予算委員会を開き政権が何をめざすか示したうえで信を問うべきだと口にしていました▼ところが新総裁になった途端、ひょう変。裏金にも統一協会との癒着にもふたをしたまま、新政権の勢いで衆院選に突入するという党利党略ぶり。これが、ぶれないことを信条としてきた政治家の本当の姿か▼戦後の国のかたちを変えてしまうことを声高に主張し、国民にも厳しいことを注文する言論で知られてきた石破氏。憲法前文を幻想だといい、自衛隊を国防軍にする、アジア版NATOをつくる、核兵器の共有や持ち込みについて具体的に検討すべきと主張してきました▼政権の顔ぶれをみても、国民が願う政治刷新は望むべくもなく、変われないことをあらわにした総裁、首相の交代劇。自民党がどうにもならない時に降りた「天命」とは終わりのお告げではないか。


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