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2024年9月30日(月)

きょうの潮流

 連日、テレビ局が取りつかれたように流し続けた自民党総裁選。実際に投票権をもつ自民党の党員・党友は約105万人。国政選挙の有権者の1%にすぎません▼そんなことにはお構いなし。「実質、次の総理大臣を決める」からと、告示日の12日は9人全員でフジテレビ、テレビ朝日に出演。14日は日本記者クラブ討論会をNHK中継。各地を転々とする合同演説会は連日ニュースで。たれ流し放送に終始し、国民が知りたい情報を伝えた番組はごくまれでした▼例えばTBS「news23」。2013年当時、安倍晋三首相らが統一協会会長らと自民党本部で面会したとの朝日新聞報道を受け、司会者に「総裁になった場合に教団との関係について、何らかの再調査を行うという方は挙手を」と問われ、9人全員が手をあげませんでした▼公職選挙法は不適用だからと総裁選は野放図に、本来の選挙では型どおりの放送に終始する。それは違うとNHKと民放でつくる第三者機関「BPO」はいいます▼「2016年の選挙をめぐるテレビ放送についての意見」(17年決定)で明確です。「公選法は…選挙に関する報道と評論を自由にできると言っている」「自由が保障されている以上は、(政策を検証し)その結果、ある候補者や政党にとって有利または不利な影響が生じうることは、それ自体当然」と▼解散・総選挙は目前です。萎縮することなく、政治や主張を検証・点検し、国民の知る権利のため権力を監視することはメディアの役割です。


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