2024年2月29日(木)
きょう・あす政倫審 公開で
裏金審査に首相ら6人
衆院政治倫理審査会は28日、幹事会を開き、自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件をめぐり弁明を申し出た岸田文雄首相と安倍派・二階派の幹部5人の審査を報道関係者の取材やテレビ中継なども含め全面的に公開し、29日と3月1日に行うことを決めました。全面公開での実施は日本共産党、立憲民主党、日本維新の会が一貫して求めていました。
27日には自民党が、審査を申し出ている自民党安倍派の塩谷立座長、松野博一前官房長官、西村康稔前経済産業相、高木毅前国対委員長と二階派事務総長の武田良太元総務相の5人のうち、西村氏と武田氏の2人が先行出席する方針をいったん示しましたが、2人が出席を拒否したため開催日程が決まりませんでした。
28日午前、岸田首相は首相官邸で「自民党総裁として政倫審に自ら出席し、マスコミオープンのもとで説明責任を果たしたい」と表明しました。
岸田首相の政倫審出席意向を受け、共産、立民、維新、国民民主党の4党の国対委員長は国会内で会談。岸田首相のほか、塩谷氏ら5人についても、引き続き全面公開で行うことを求めました。
同日午後、岸田首相の「審査申出書」の提出を受けて開いた政倫審幹事会で、当初「完全非公開」を主張していた5人を含め全面公開で審査することを与党側が認めました。29日午後に岸田首相と武田氏、3月1日に西村、松野、塩谷、高木の4氏の審査を行います。
幹事会後に会見した日本共産党の穀田恵二国対委員長(政倫審委員)は、「フルオープンになったのは大事なこと。努力してきたことが実った。世論の後押しもあり新しい前進だ」と強調しました。立民の寺田学議員は「『分からない』『記憶にない』などあいまいなことを言わずに、裏金に対して個人としても派閥の責任者としても説明責任を果たしてほしい」と述べました。