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2023年12月4日(月)

きょうの潮流

 政清人和(せいせいじんわ=まつりごと清ければ人おのずから和す)。清廉な政治は人民を穏やかにする。そんな意味を込めて命名したというのが、安倍派として知られる「清和会」です▼名付け親は創設者の福田赳夫元首相。自民党内の派閥争いが激しさを増す時代につくられ「自民党を良くするため、派閥のための派閥ではなく、清く・正しく・たくましい活動をしてゆこうとする精神が、発足当時から受け継がれて」いると▼のちに改称した清和政策研究会のホームページに掲げられています。そこには、1979年の結成から数多くの首相を輩出し、いまや党内最大の集団であると自慢げに。しかしその実態は清く正しくとは正反対でした▼政治資金パーティーをめぐって安倍派の議員たちが巨額の裏金をつくっていた疑惑が浮かび上がっています。パー券の販売ノルマをこえて売った分の収入を議員側に還流させる仕組みを組織ぐるみで。収支報告書には記載せずに、その総額は直近5年間で1億円以上とみられます▼安倍派の幹部は政権や与党の要職にあり、岸田首相も知らぬ存ぜぬでは済まされません。国会で田村質問が明らかにしたように、首相自身も収入が数千万円になるパーティーを昨年6回も開催。収入の9割が利益となり、事実上の企業・団体献金ではないかと追及しました▼コロナ禍や物価高に国民が苦しんでいるときにも、せっせと励んでいたのが裏金づくりとは。そんな私欲にまみれた政治が、人びとを穏やかにするわけがありません。


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