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2023年12月4日(月)

ガザ市民 「死がすぐそこまで…」

南部への地上侵攻拡大懸念

 【カイロ=秋山豊】イスラエル軍は2日、戦闘再開後、パレスチナ自治区ガザの各地で400以上の標的を攻撃し、南部ハンユニスでは戦闘機が50以上の標的を攻撃したと発表しました。ガザの人びとは「死がすぐそこまで来ている」と死と隣り合わせの現実を訴えています。

 イスラエルはハンユニスにイスラム組織ハマスの指揮官らがいると主張。南部への地上侵攻の拡大が懸念されています。

 2日、ハンユニスに暮らすシェリフ・アイェドさん(40)は、戦闘が再開した1日、いとこの家が爆撃され、彼と4人の子どもが殺されたと話しました。

 現地のジャーナリストを通じて本紙の取材に応じたアイェドさんは「神に誓う。殺されたのは罪のない子どもたちだ。民間人だ。世界のみなさん、戦争を止めてください」と訴えます。

 アイェドさんは「ガザではまたも死者と負傷者を数え始めた。急行する救急車、破壊された家屋、ガレキ。破壊の光景がよみがえった」と嘆きました。

 オンモワリドさん(36)は子どもと一緒に国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)の学校に避難しています。北部から逃れてきましたが、南部も危険です。

 イスラエルはハンユニスの住民に退避を命じています。「校庭にやっと居場所をみつけた。夫は病気だ。私たちはUNRWAの支援に頼っている。どこへ行けというのか」

 学校の近くも爆撃されて負傷者が出たというオンモワリドさんは、こういいました。

 「子どもたちは一晩中泣いている。死がすぐそこまで来ている。一刻も早く争いをやめてほしい」「それが無理なら、子どもたちより先に死なせてほしい。この子たちに恐ろしいことが起きるのは見たくない」


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