2023年9月7日(木)
長官「記憶定かでない」
勝共連合問題 文化庁、本紙に回答
作曲家で文化庁長官の都倉俊一氏(75)が1984年10月に統一協会(現・世界平和統一家庭連合)の政治組織「国際勝共連合」の開いた集会に参加した問題(6日付で報道)について、同庁宗務課は6日、「(都倉氏の)記憶が定かではない」などと本紙に回答しました。
勝共連合の機関紙「思想新聞」(84年11月11日付)は、都倉氏が同年10月30日に日本武道館(東京都千代田区)で開催された「世界の平和と安全を守る東京大会」に参加したことを紹介しています。紙面では同氏の「これほどたくさんの支持者を集める大会になるとはね」というコメントを掲載。また同氏は「思想新聞」に、同年9月から12月にかけて13回にわたってコラムを連載していました。
これらについて文化庁は「約40年前のことであり、都倉長官自身の記憶が定かではなく、その後、御指摘の団体とは一切関係を持っていないとのことです」と文書で回答。他方で、「約40年前の件は、現在の文化行政のいかなる業務にも何ら影響を与えておりません」としています。
都倉氏は菅義偉政権の2021年4月、文化庁長官に就任しました。長官は文部科学相のもとで直接、宗教法人の認証など宗務行政を所管する立場です。
宗務課は現在、統一協会の解散命令請求を判断するための調査を担当しています。