2023年9月7日(木)
統一協会への過料通知決定
文科省、きょうにも東京地裁へ
文部科学省は6日、宗教法人審議会に対し統一協会(世界平和統一家庭連合)の質問権行使に対する回答が不適切だとして、行政罰である過料を科すよう裁判所に通知することを説明しました。審議会では出席した委員の全員がこの説明を了承し、同省は通知を行うことを決定しました。
文科省は、統一協会が「宗教法人法に違反して著しく公共の福祉を害すると明らかに認められる行為をした疑いがある」とし、7回にわたって同法に基づく質問権を行使。解散命令請求の適否を判断するため、組織運営や財産・収支、献金などに関する調査を実施してきました。
会議の冒頭で永岡桂子文科相は、これまでの協会側の対応について「全体の約2割の100項目以上が報告されていない」との状況を説明した上で「違反の程度も軽微ではないことから、東京地裁に対して過料事件通知を行うことについて意見を伺いたい」と述べました。
宗教法人法は、質問権行使に対して回答拒否や虚偽回答があれば、宗教法人の代表役員に10万円以下の過料を科すことができると規定しています。
文科省によると、質問は500項目以上あるとしています。くり返し聞いても協会から答えがなかった項目もありました。地裁への通知は、7日に郵送で行うと説明しました。
協会側は文科省に対し、昨年12月に1回目の回答として段ボール8箱分の資料を提出しましたが、4回目からは封書1通のみを送るなどしていました。
今後、文科省が解散命令の要件を満たすと判断すれば、宗教法人審議会を開いた上で裁判所に解散命令を請求します。