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2023年7月9日(日)

安倍元首相銃撃から1年

岸田政権は統一協会との癒着解明と被害救済を

社会部長 三浦誠

 安倍晋三元首相の銃撃事件から8日で1年がたちました。事件をうけ統一協会(世界平和統一家庭連合)の信者2世の被害や、協会と自民党の癒着が浮上しました。ところが岸田文雄政権は、被害救済と癒着解明から背を向け続けています。

親を心配する2世

 統一協会は7月で日本上陸から65年となります。初期の信者は高齢者となり、子や孫の代に被害が及んでいます。事件後、統一協会取材班は多くの信者2世と会ってきました。共通するのは、子ども時代の“貧困”です。マインドコントロールされた信者の両親は、協会に千万円単位で献金を搾り取られています。このため、子どもの頃に十分な食事や衣服が与えられませんでした。奨学金を家族の生活費に回した2世もいます。

 いま2世たちは、高齢者となった親の行く末を心配しています。親たちは蓄えがなく年金も少ないからです。それでも協会は本拠地の韓国・清平(チョンピョン)で豪華宮殿建設のため、信者1家庭あたり183万円の献金を求めました。ある2世の男性は、「親は協会活動が世界平和につながると信じこまされている。純粋な人たちだからだまされる。そんな親を見捨てられない」と言います。

 協会関係者の証言などによると、両親やどちらかの親が信者の2世は約8万人いるとみられます。これだけの2世が何らかの被害を受けている可能性があり、事態は深刻です。

 岸田政権は世論に押され、不当寄付勧誘防止法(被害者救済法)を制定し、解散命令請求の前段となる調査を始めました。ただ同法は2世の被害を救済するものとなっておらず、調査は7カ月余りたっても請求に踏み出せていません。

決別できない自民

 統一協会が長期間にわたり存続できた背景には、自民党との癒着があります。出発点は安倍元首相の祖父、岸信介元首相です。以後、福田赳夫元首相、中曽根康弘元首相、安倍元首相と最高権力者との関係を結び、それは自民党全体に影響を及ぼしました。

 昨年9月8日に自民党は「自主点検」を公表しましたが、接点を持ったことを明らかにした国会議員は179人にとどまりました。安倍元首相や、協会関連行事に参加していた細田博之衆院議長は、点検の対象にすらなっていません。党総裁の岸田首相は、これで終わりとばかりに頬かぶりを決め込んでいます。

 自民党が統一協会を重宝したのは「票」と「反共」のゆえにです。協会は選挙で支持拡大や運動員などを派遣。協会の政治組織である「国際勝共連合」は、自民党では恥ずかしくてまけないような反共謀略ビラを配布してきました。裏を返せば、自民党は統一協会による被害拡大に加担したことになります。

 ある2世の女性は「協会と癒着していた議員は決別できていないし、被害者に対して申し訳ないとも思っていないのではないか。協会も反省していない。早く解散させ、被害を回復してほしい」と語ります。岸田首相は加害者側にいることを反省し、一刻も早く被害回復の制度整備と統一協会の解散命令請求に踏み出すべきです。


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