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2022年12月3日(土)

安倍政治の検証こそ

「国葬」検証協議会 塩川氏が主張

 安倍晋三元首相の「国葬」を検証する衆院各派代表者による協議会は2日、会合を開き、各党による意見表明が行われました。

 日本共産党の塩川鉄也議員は、安倍「国葬」は安倍元首相に対する「敬意と弔意を国全体としてあらわす儀式」として行われ、実際に公務員に対する黙とうや山口県教育委員会の半旗要請などが行われたことをあげ、「事実上の黙とうや弔意が強制されたのは重大だ」と批判しました。

 戦前の国葬令は、日本国憲法の制定時、国民主権、法の下の平等、思想・良心の自由、政教分離などと相いれないと廃止されたと強調し、「現行憲法下で国葬を行うことは許されない」と主張。

 しかし、政府は国葬について「その時の内閣の判断で行う」としており、内閣の一存で「安倍氏の『功績』を強調し、国葬という特別扱いをすることで、後継者としての岸田文雄首相の政治的立場を強化、正統化するものになる」と指摘。有識者ヒアリングでも「恣意(しい)的な判断がなされるリスクは含まれる」(長谷部恭男氏)、「死者の政治利用だ」(南野森氏)などの意見が述べられたことをあげ、「政治家の国葬は党派的な政治利用になる。政治家の国葬実施は認められない」と主張しました。

 その上で、「いま必要なのは安倍政治の検証だ」と主張。安倍「国葬」で岸田首相が“事績”として取り上げたのは、「憲法と立憲主義の破壊」「米国いいなりの政治」「財界奉仕の政治」の推進だったと指摘。一方、国政私物化、統一協会と安倍3代にわたる癒着などの問題に全く触れておらず、「いま行うべきは、これらの政治の闇の徹底解明であり、安倍政治の総括だ」と重ねて主張しました。


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