2022年5月14日(土)
権利擁護へ予算と人を
こども関連法案 塩川氏ただす
衆院内閣委
日本共産党の塩川鉄也議員は13日の衆院内閣委員会で、こども関連法案について政府の姿勢をただしました。
塩川氏は政府が進める子どもデータベースについて、国は一元管理しないというが、自治体には情報を一元管理する仕組みをつくるのかと質問。デジタル庁の内山博之審議官は、自治体が行う実証事業計画の中には「一元管理という文言がある」と認めました。
さらに自治体の情報管理システムの制度設計に国が関与するのかと質問。内山審議官は「他の自治体へ横展開できるよう課題を整理する」と述べ、国が関与すると認めました。
塩川氏は、行政機関が保有する個人情報の目的外利用は原則禁止されていると強調し、「市民は個人情報の一元管理を拒否できるか。どのような情報の収集・分析・対応策を行ったか開示できるのか」と質問。内山審議官は拒否や開示ができるとは答えず、歯止めも示しませんでした。塩川氏は個人情報が本人の不利益にされない保障があるのかが問われると批判しました。
塩川氏が、子どもが置かれた深刻な実態について認識をただすと、岸田文雄首相は「深刻に受け止めている」と答弁。子どもの貧困率が悪化し、経済協力開発機構(OECD)諸国との比較で子ども関連の支出が少ないと認めました。
塩川氏は、自民党政治が引き起こした問題が浮き彫りになったと指摘。こども家庭庁の設置は子どもの権利委員会の勧告を踏まえた措置かとただすと、岸田首相は「主体的に判断した」と述べるだけ。塩川氏は、同条約に基づく施策を進める姿勢がないと批判。子どもの権利を擁護する子どもコミッショナーの設置と、予算と人の抜本拡充こそ必要だと訴えました。