2022年5月14日(土)
権利保障する政治こそ
こども関連法案 塩川氏が反対討論
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衆院内閣委員会で13日、政府提出のこども家庭庁設置法案と与党提出のこども基本法案の採決が行われ、両案は自民、公明両党などの賛成多数で可決されました。日本共産党とれいわ新選組が両案に反対しました。(関連記事)
反対討論で日本共産党の塩川鉄也議員は、今回の法制定は自らの権利について声をあげている子どもたちや子どもたちを支援する人たちの期待に沿うものでなければならないと指摘。憲法の基本的人権と権利条約の原則を保障する政治への転換が必要だと強調しました。
その具体化のためには十分な人と予算の確保や、子どもが自由に意見を表明し反映される権利を保障する仕組みとして独立した立場で政府を監視・評価し、個別事案の相談・救済にあたる「子どもコミッショナー」制度の導入が必要不可欠だと指摘。しかし、政府には国の施策で子どもの権利を侵害してきたことへの反省がなく、設置法案にはコミッショナーも、予算と人の担保も、「子どもの権利条約」という文言すらないと批判しました。
また与党の基本法案の基本理念にある「こどもの養育は家庭が基本」との文言は家庭の責任を強調し、貧困などに苦しむ子どもや保護者を追い詰めるものだと指摘。改悪済みの「教育基本法の精神にのっとり教育を受ける」とあえて書き込み、過度な競争・管理教育などの権利侵害を脇に置くのも容認できず、子どもデータ連携推進規定は権利侵害が生じる恐れを高めると反対を表明しました。子どもコミッショナー設置や子ども予算の目標を明記した立憲民主党提出の対案の法案に賛成を表明しました。