2022年5月12日(木)
権利擁護の独立機関必要
こども関連法案 塩川氏ただす
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日本共産党の塩川鉄也議員は11日の衆院内閣委員会で、子どもの権利保障に必要不可欠な独立機関「子どもコミッショナー」制度の設置を避けた政府のこども家庭庁設置法案と与党のこども基本法案の問題点をただしました。
塩川氏は、国連・子どもの権利委員会が同機関の設置を勧告していることにもふれながら、政府による子どもの権利侵害や不作為があった場合に政府から独立した立場で政府を評価・監視する同機関が必要だと強調。子どもの代弁者とも言われる同機関は、子どもが自由に意見を表明し、反映される権利を保障する仕組みとしても必要不可欠だと主張しました。野田聖子こども政策担当相は、与野党の議論・提案を「注視していく」としか答えませんでした。
塩川氏は、こども基本法案の「こどもの養育については、家庭を基本」に行うとの文言について、他の法律はないことを確認。子どもの権利条約にも同趣旨の規定があると主張する法案提出者に対して権利条約の記述は家族に対する公的支援を強調する文脈でのものだと指摘しました。
塩川氏は、これまでも児童扶養手当や生活保護制度の改悪などを合理化する理由として、自助努力を強いる「家庭の養育責任」が強調されてきたとして、「子育てへの公的支援の拡充こそ求められており、『子どもの養育は家庭が基本』との規定はこれに逆行するものだ」と批判しました。