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2022年5月11日(水)

知床遊覧船社長の管理者確認

国交省、書類のみか

参院委で武田氏

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(写真)質問する武田良介議員=10日、参院国交委

 日本共産党の武田良介議員は10日の参院国土交通委員会で、知床半島沖で遭難した観光船「KAZU I(カズワン)」の運航会社「知床遊覧船」の桂田精一社長が兼務していた「安全統括管理者と運航管理者」の資格について、国交省が桂田氏から提出された書類の確認のみで、事実関係を確認せずに届け出を認めていた疑いを追及しました。

 桂田氏が「安全統括管理者と運航管理者」を兼務していたことは、武田氏が同委員会に提出を求めていた知床遊覧船の安全管理規程に添付されていた資料で判明しました。

 遊覧船の事業許可には安全統括管理者や運航管理者の選任が義務付けられ、海上運送法の施行規則では「航路事業の安全に関する業務の経験が3年以上ある者」「船長として3年又は甲板部(かんぱんぶ)の職員として5年以上乗り組んだ経験のある者」「運航管理の3年以上の実務経験がある者」などのいずれかを要件として定めています。

 しかし、桂田氏はこれらの要件に該当しないとの報道があります。

 武田氏は、桂田氏が2021年3月26日に安全統括管理者、運航管理者として登録された際の国交省の対応を質問。高橋一郎海事局長は「運航管理に関し3年以上の実務経験に該当との届け出書を確認した」と答弁しました。

 武田氏は「書類での確認だけでなく、記載内容に虚偽がないか裏をとる、しっかりとした確認が必要だ」と指摘し、届け出書を委員会に提出するよう求めました。

 また武田氏は、1999年の海上運送法改定で需給調整規制を撤廃したことをあげ、「安全よりももうけを優先する事業者の参入を許す土壌がつくられたのではないか」と強調し、事故原因の徹底究明を求めました。


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