2022年5月11日(水)
投資より将来不安解消
大門氏 「資産所得倍増」首相発言で
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日本共産党の大門実紀史議員は10日の参院財政金融委員会で、岸田文雄首相が突如打ち出した「資産所得倍増プラン」をとりあげ、「貯蓄から投資」への動きが進まないのは国民が将来不安を抱えているからで、不安の解消こそ必要だと主張しました。
岸田首相は5日にロンドンの金融街シティーで「資産所得倍増プラン」を開始すると表明しています。大門氏が、「わざわざロンドンで発言しているが、どのような意味か」とただすと、金融庁の井藤英樹総括審議官は「投資の平均利回りは預貯金よりもよく、それで資産を増やしていくという話だ」と述べました。
また大門氏は、鈴木俊一財務相に岸田首相の発言を事前に知っていたのかと質問。鈴木財務相の「聞いていない」との答弁には、与党席からも驚きの声が上がりました。
大門氏は、政府が投資を大々的に呼びかけるのは賛成できないとしつつ、日本で投資への流れが起きないのは、国民の中に将来不安があり、預貯金を行っているからだと強調。年金や社会保障を充実させ、将来不安を解消することこそ必要だと指摘しました。鈴木財務相は「家計資産の半分は預貯金であり、これを投資に回すのは必要」と答弁する一方、「国民の将来不安を解消することも必要だ」と認めました。