2022年5月11日(水)
企業への政府介入強化
経済安保法案 参院内閣委可決 田村議員が反対討論
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経済安全保障法案が10日の参院内閣委員会で自民、公明、立民、維新、国民の各党の賛成で可決されました。日本共産党は反対しました。
日本共産党の田村智子議員が反対討論に立ち、同法案について「中国に対抗する米国の経済・軍事両面の安全保障戦略と軌を一にして日本の経済安保施策を促進するものであることは、自民党の政策や質疑、参考人質疑からも明らかだ」と指摘。「脅威と不安をあおり、仮想敵を前提とした軍事的対立や安全保障政策に企業活動や研究開発を組み込むことは、民間企業や大学等への国家権力による監視や介入につながる」と批判しました。
そのうえで田村氏は、官民協議会の設置によって軍事転用可能な最先端技術の研究開発に国が直接関与し、研究開発成果の非公表を可能とする仕組みがつくられることなどをあげ、「本法案は学問の自由を侵害し、研究の発展を阻害する」と指摘。基幹インフラ事業者に対する罰則も設け、設備導入や更新の際の納品業者・委託業者等の事前届け出を課し、政府による審査・勧告・命令まで行うなど、企業活動への政府の監視・介入が強化される問題を厳しく批判しました。