2022年5月10日(火)
全国都道府県委員長会議への報告
5月9日 参議院選挙闘争本部長 小池晃
9日の全国都道府県委員長会議で小池晃参議院選挙闘争本部長が行った報告は次のとおりです。
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党内通信・インターネットで視聴されている全党のみなさん。
都道府県委員長会議に参加されたみなさん。おはようございます。
4月7日の都道府県委員長会議での「まとめ」では、「情勢に攻勢的に構えるか、受動的に構えるかで天地の差」と指摘しましたが、全党の同志のみなさんは大激動の情勢に対して、全体として日本共産党ならではの不屈性、先駆性を発揮して大奮闘を繰り広げてこられました。
ここでさらに、選挙勝利の諸課題をやり抜く規模とテンポへ、活動の飛躍をかちとることができるなら、参議院選挙で勝利・躍進をつかむことができます。飛躍がかちとれなければ、残念な結果になりかねません。まさに勝負のかかった頑張りどころです。
今日の会議の目的は、幹部会報告を一刻も早く徹底し全党が身につけ、参院選勝利をめざす活動の文字通りの飛躍をはかる意思統一を行うことにあります。
1、幹部会報告にもとづく政治論戦が生きた力を発揮している
4月の幹部会報告と、その後の参院選予定候補者会議での志位和夫委員長の発言などで鮮明にしてきた党の立場は、この間の政治論戦で生きた力を発揮しています。党ならではの論戦で、全面的に攻勢をかけられる局面をつくりだしつつあることを、最初に強調したいと思います。
ウクライナ侵略への立場と日本共産党の安全保障論
――岸田自公政権との対決点、翼賛勢力の危険性、党の値打ちが鮮明になっている
NHK憲法記念日特集の党首討論などを通じて、岸田自公政権との対決点、わが党のウクライナ問題での立場と安全保障論の値打ちがいよいよ鮮明になっています。「核共有」の提唱、非核三原則の破壊など、「維新の会」の危険で反国民的な正体もいっそうあらわとなりました。
第一にあげたいのは、どうやってロシア・プーチン政権による侵略を終わらせるかについて、日本共産党は「国連憲章に基づく平和秩序の回復」という、一番道理に立った解決方向を示していることです。バイデン米政権が「民主主義対専制主義のたたかい」という、あれこれの「価値観」で世界を二分する、軍事ブロック的なスローガンを打ち出したことに対しても、「国連憲章を守れの一点で団結を」と前向きの批判を行ってきました。この点でも、わが党の冷静で道理ある立場がきわだっています。
第二に、憲法9条を生かした外交で東アジアに平和を創出する「外交ビジョン」の意義が鮮明になっていることです。NHKの党首討論では、志位委員長の提案に対して岸田首相も「重要だと思う」と発言しました。しかし、問題は本気でとりくむのか否かにあります。安全保障の中心に「外交」をすえてこそ平和はつくれます。ところが岸田政権は、肝心の「外交」戦略をもっていません。やっているのは「敵基地攻撃能力の保有」など、軍事一辺倒であり、危機に乗じて9条改定をたくらむ逆行に突き進んでいます。
さらに、自民党安保調査会は、「敵基地攻撃能力」を「反撃能力」と言葉だけ変えて「保有」を求め、攻撃対象を「敵基地」だけでなく「指揮統制機能等」にまで広げ、軍事費を5年以内にGDP比で2%以上にすることを提言しました。このような大軍拡は、平和とくらしを押しつぶすことになっていきます。
このような一連の動きのもと、いま日本が直面している最大の現実の危険は、日本が攻撃されていないのに、安保法制=集団的自衛権を発動して、自衛隊が米軍と一緒に「敵基地攻撃」――事実上の先制攻撃で相手国に攻め込み、その結果日本にも戦火が及んでくることにあることを、強く告発しなければなりません。
相手が軍事や力の論理できた場合に、こちらも「軍事力強化で」となれば「軍事対軍事」の果てしない悪循環になり、戦争につながる一番危険な道に落ち込んでしまいます。そのようなことを、断じて許すわけにはいきません。
日本を「軍事対軍事」の危険な道に引き込む9条改定を止め、9条を生かした外交で平和の東アジアを――この声を広げに広げ、日本共産党の躍進をかちとろうではありませんか。
第三に強調したいのは、核戦争の現実的危機が生まれているもとで、それを止めるための努力をするどころか、この機に乗じて「核抑止力」強化の議論を唱えることは、絶対に許されないということです。なかでも、「核共有」を政府に提言する「維新」には、被爆国の政党としての資格がないと、厳しく批判したい。
岸田首相が、「核抑止を含む拡大抑止の信頼性を高めていく」と述べ、維新の馬場共同代表が「核共有の議論を」を言ってのけ、国民民主党の玉木代表も「拡大抑止は維持する立場」と公言するなど、「核抑止力」論の大合唱が起こるもとで、被爆国の国民の願いに応え、核使用を前提とする「核抑止」批判を徹底的に行い、核兵器禁止条約への参加を迫り、「核兵器のない世界」をつくる先頭にたっているのが、日本共産党です。
第四に、ロシアによる入国禁止措置で志位委員長が対象にされるという事態が起こりました。日本共産党のロシアへの批判は、あくまでも国連憲章と国際法に基づくものであり、この立場から、米バイデン政権の軍事ブロック的対応への批判も行っています。それを「西側に偏った」として志位委員長を入国禁止としたことは、事実無根の中傷です。今回の決定は、ロシアの国際的孤立を自ら深める愚かな決定ですが、ロシアの覇権主義を最も理性的に、最も厳しく批判してきた日本共産党の姿を、当のロシア政府の決定によって、はからずも浮き彫りにする結果になったものにほかなりません。
物価高騰のもとで、「やさしく強い経済」をつくる大改革が急務に
くらしと経済の問題はどうか。いま、すさまじい物価高騰がくらしと営業を直撃しています。生活必需品の値上がりが激しく、低所得者ほど生活がひっ迫し、全国各地から悲鳴が上がっています。物価高騰の原因は、「新型コロナ」と「ウクライナ侵略」だけではありません。「アベノミクス」のもとでの「異次元の金融緩和」による異常円安が物価高騰に追い打ちをかけており、自公政権の失政の結果だと言わなければなりません。歴代自民党政権の「新自由主義」を転換し「やさしく強い経済」をつくる、わが党の五つの大改革の提案が、いよいよ急務となっています。
なかでも、消費税5%への減税は、もっとも効果がある緊急課題です。中小零細、フリーランスに大打撃となるインボイス制度の導入も撤回させなければなりません。6月に控えている年金削減と、10月に予定されている75歳以上の医療費2倍化の中止も切実です。
日本を「賃金が上がる国」にする党の提案もますます重要になっています。男女の賃金格差是正をはじめとするジェンダー平等、気候危機打開の「2030戦略」にもとづく省エネ・再エネでエネルギー自給に踏み出すことも、強く求められています。
あらたに提案した大企業の内部留保への課税をはじめ、わが党の経済提案は、訴えたところでは、幅広い方々から熱い激励が寄せられています。
ある大手メディア幹部が、こんな声を寄せてくれました。
「岸田政権は安泰のように見えるが、実は、円安の国民生活への影響を相当気にしている。対応策はうてるものの、異次元金融緩和というアベノミクスの転換はできないからだ。この点では、アベノミクスの転換を正面から言える共産党の経済提案にあらためて光が当たることになる。参院選では、小手先の対策でなく、アベノミクスの転換が大きな争点になる可能性が大きい。今回の共産党の経済提案で、経済成長を言っていることに驚いた。その関連では、内部留保課税の提案で、課税の対象から賃上げ額や国内設備投資額などを控除する仕組みはよくできている。これまで共産党は大企業のことはあまり考えていないのかと思っていたので、共産党がここまで考えていることに驚いた。共産党は大企業を敵視していると思っている人もまだまだいるので、もっとこのことをアピールしたほうがいい」
日本共産党の「やさしく強い経済」、「五つの大改革」の提案は、財界中心の政治のゆがみの根本にメスを入れる立場をもつ、わが党ならではの先駆的提案です。同時にそれは、新自由主義によって弱くもろくされてしまった日本経済を、国民の立場から立て直す最も責任ある提案として、経済界も含めて共感を広げうる提案です。「これを実行することが経済を強くすることにもつながる」という角度も重視して、広い有権者に向けて、語りぬこうではありませんか。
党綱領は参院選の熱い焦点になりつつある
4月の幹部会報告では、「綱領を学びながらたたかう選挙に」と強調しましたが、この間、日本共産党綱領が、まさに参院選の熱い焦点になりつつあります。
支配勢力は、「安保条約」「自衛隊」「社会主義・共産主義」などでのわが党綱領の立場をねじ曲げて、「共産党綱領はおよそ現実離れしたものだ」といった攻撃を加えています。しかし、わが党綱領は、支配勢力が攻撃の焦点としているどの問題でも、「現実離れ」どころか、現実に立脚して社会を変える確かな道筋を示しており、どの問題でも、日本共産党の値打ちが一番輝いています。綱領を学び、政治的にも理論的にも強い党をつくりながらたたかうことが、これほど重要な選挙はありません。
先月行った『新・綱領教室』の発表記者会見には、26社から記者32人が取材に訪れ、多岐にわたる質問が出されて、志位委員長が一つひとつに丁寧に答えましたが、取材した記者からは、「勉強になりました。共産党のことが原点的に学べるこういう場があるといい」との感想が寄せられました。
幹部会報告では、9条を生かした外交によって東アジアに平和を創出することを中心にすえつつ、自衛隊問題の段階的解決の方針も述べましたが、これも熱い焦点になっています。党の安全保障論の全体を伝えていく中で、この問題でも、党綱領の立場を大いに語ろうではありませんか。
幹部会報告の徹底・実践に総力をあげ、勝利への大攻勢をかけよう
全党のみなさん。こうした情勢をふまえて、いま、幹部会報告の徹底・実践で、勝利への大攻勢をかけるときだと訴えます。
討議・具体化支部は63・2%、届けは57・0%、読了・視聴は28・0%です。大激動の情勢のもと、幹部会報告を身につけずして、選挙を力強くたたかうことはできません。この決定の全党への徹底を最優先課題に位置づけ、総力をあげようではありませんか。幹部会報告が発揮している生命力をおおいに語り、全党員読了、全支部討議をやりとげようではありませんか。
1回読んで終わりとせず、実践に踏み出しつつ、そこで得た経験と教訓を持ち寄り、くりかえし幹部会報告にたちかえって、腑(ふ)に落ちるまで深めることが重要です。幹部会報告にもとづく「元気の出る政治指導・実践活動」に徹して奮闘しようではありませんか。
参院選予定候補者会議での志位委員長の発言、『新・綱領教室』の学習が、大きな力を発揮しています。さらに、今の情勢と党の立場を、いっそう深く解明した「大学人のつどい」での志位委員長の講演は、近々パンフレットとしてお届けする予定です。幹部会報告とあわせて学習の努力を強め、自信をもって党の立場を語ろうではありませんか。
2、参院選勝利をめざす活動の到達点と課題
総選挙後の活動の到達点をどうみるか――大逆流に立ち向かい、押し返し始めている
宣伝・組織活動は、声の宣伝が46・6万回、政策ポスター張り出しが45・6%、対話187万、支持拡大103万、担い手広げ37万となっています。
2016年参院選の同日比で、対話は97・6%、支持拡大は114・5%になっており、3月初旬に大きく遅れていたところから、ここまで追いあげていることは重要です。
党勢拡大では、党員拡大が引き続く課題となっていますが、読者拡大では、日刊紙はあと一歩届かなかったものの、日曜版で7カ月ぶりの全国増勢をかちとり、電子版の増勢もふくめ、4月は全体として「赤旗」読者で連続後退から前進に転じることができました。
全党の大奮闘に心から敬意を表します。
こうした参院選のとりくみの到達点を、支配勢力による攻撃と、それに正面から立ち向かう党の活動のせめぎあいのなかでとらえることが大切です。総選挙の最中から、党綱領に対するさまざまな攻撃が行われましたが、それに対してわが党は4中総の方針に立ち、「はてな」リーフを戦略的な資材として活用し反撃してきました。さらにウクライナ侵略が起こり、「9条は無力」「国連は無力」「プーチンはもともと共産主義」などの事実無根の攻撃もありましたが、4月7日の幹部会報告を力に、正面から立ち向かってきました。
危機に乗じた大逆流に立ち向かい、押し返し始めているのが現在の到達点です。このようなとりくみには、わが党ならではの理性的で戦闘的な底力が発揮されています。
こうしたなかで、日本の平和と憲法の危機を前にして、広い国民のなかで平和への強い願いが沸き起こり、「反戦平和の党、日本共産党に頑張ってほしい」と新たな期待も広がっています。憲法記念日にあたっての朝日新聞の世論調査では、憲法9条の条文を示して、変えるほうがいいかどうかを聞いた設問に、「変えるほうがよい」33%、「変えないほうがよい」59%となっています。物価高騰によって、くらしと営業の願いもいよいよ切実さを増し、わが党の経済提案に幅広い人々から共感が寄せられています。
わが党ならではの値打ちを攻勢的に訴え、有権者に広げきるならば、勝機をつかむことは必ずできる。ここに確信をもって、5月、6月の活動に意気高くのぞもうではありませんか。
参院選は各党が総力でぶつかりあう大激戦――「比例を軸に」をすえて党躍進の流れを
一方、参院選が、すでに一票を争う激しい選挙戦になっていることを強調したい。
自民党は4月末、総裁直属の特別機関「参院選戦略策定本部」の初会合を開きましたが、これはこれまでにない選挙態勢であり、公約作成や組織団体対策、広報戦略に動きだし、全国各地でも急速に動きを活発化させています。5月1日、2日に沖縄入りした茂木敏充幹事長は、「絶対に負けられない選挙」だと強調し、野党攻撃を行っています。「維新」は、比例代表で20人を超える候補者を擁立し、街頭での動きを各地で加速させています。
各党が総力でぶつかりあう大激戦となっているもとで、5月、6月、自公と補完勢力に絶対負けない構えで、宣伝・組織活動をやりぬいてこそ、勝利・躍進の道は開かれる。このことを肝に銘じて奮闘しようではありませんか。
ここで訴えたいのは、この参院選は、「比例を軸に」を大方針にすえ、党の政策、党の綱領・理念・歴史を正面から語り、党の積極的支持者を広げに広げて、比例での党躍進の流れをつくることが、いつになく重要になっているということです。
総選挙後も、マスメディアやネットなどで、わが党の政策や立場に対する攻撃が続いています。こうした攻撃に正面から立ち向かい、党を語り、比例での躍進の流れをつくってこそ、「650万票、10%以上、5議席絶対確保」の比例目標実現はもちろん、選挙区の勝利も、野党共闘の前進・勝利もひらかれます。4中総の総選挙総括に立ち返り、比例躍進の流れをなんとしてもつくりだそうではありませんか。
その際に、比例候補の5人が、1人も欠かすことができないベストチームであることを大いに押し出し、比例5人の当選に全国の党組織が共同の責任を負っていることを深く自覚し、「比例代表選挙は日本共産党と書いてください」という訴えを広げに広げようではありませんか。
市民と野党の共闘については、今夜、市民連合と各野党の政策合意の確認を準備しています。安保法制廃止と立憲主義回復を掲げつつ、「非核三原則を堅持し、憲法9条改悪、集団的自衛権の行使を許さない」など重要な政策的旗印を示すことが予定されています。市民と野党の共闘が次につながる成果をあげるよう、党は引き続き力をつくします。
同時に、今後の共闘の発展には党の躍進がどうしても必要であることは、この間くりかえし強調してきた通りです。野党統一候補でたたかう選挙区でも、共闘発展の推進力となる党躍進を堂々と訴え、比例躍進の流れをつくりだすことを心から訴えます。
宣伝・組織活動の強化点について
やるべきことは4月の幹部会報告で明瞭です。また幹部会として、第5回中央委員会総会の開催を6月上旬に延期したことにともない、諸課題の達成期日をあらためて明確にしました。
すなわち、(1)全有権者を対象にした大量宣伝では、政策ポスター、連名ポスターを張りきる、(2)5月末までに「はてな」リーフを一枚残らず活用し、1千万対話、「第1次折り入って作戦」をやりきる、(3)党員・読者の拡大で4月から前進をかちとり、5月はさらに大きな前進をつくる――この三つの課題をやりぬくことです。中央も全国「日報」を開始して、日々推進をはかるために全力をあげます。
これを前提に、現在の到達と4月の教訓をふまえて、いくつか強化点を述べます。
――大量政治宣伝、声の宣伝とポスター張り出し、SNSの発信をさらに強化しましょう。とくに、45・6%にとどまっている政策ポスターの張り出しとともに、好評の「自由と平和。まっすぐ、つらぬく。」の党押し出しポスターの張り出しを一気にすすめるため、14日~22日を「いっせい張り出し期間」としてとりくみ、全党の奮闘で街の雰囲気を一気に変えることを呼びかけます。宣伝カー・ハンドマイクのフル稼働で、声の宣伝を大展開することもあわせて訴えます。
――1千万対話、「第1次折り入って作戦」をどうやりぬくか。4月に変化をつくった党組織では、(1)誰もが持っている平和、くらしの願いに、まっすぐ働きかける、(2)“疑問が出ることはチャンス”ととらえ、「はてな」リーフを徹底活用し、対話でぶつかった声にこたえる学習と交流を重視する、(3)参院選比例にふさわしく、「全国は一つ」で結びつきを生かしてとりくむ、(4)名簿準備、臨時電話、対話スポット、集約体制、ニュース発行をはじめ、試され済みの臨戦態勢の確立をはかる、などの努力が共通して行われています。
5月末までの1千万対話をめざし、各都道府県・地区で「集中行動期間」なども積極的に設定してとりくみましょう。その中で、広く募金も呼びかけましょう。
――党の自力をつけながら選挙をたたかいましょう。
4月の読者拡大の前進は全党に大きな勇気を与えています。これを確信に、5月は読者拡大でさらに大きな前進をつくりましょう。
党勢拡大で、とくに強調したいのは、党員拡大の独自の手だてを特別に重視し、新しい党員を迎えながら選挙をたたかうことです。
その際に、まもなく民青同盟から発行される、志位委員長の「学生オンラインゼミ」講演ブックレットも活用して、青年学生の中での党員拡大、民青の拡大をすすめましょう。この講演は、科学的社会主義の新たな解説として大きな意義を持っており、青年学生にとどまらず、広く普及しましょう。
ここで、4中総後の中間地方選挙の教訓に立ち返って訴えます。
全党の奮闘がありましたが、議席、得票ともに後退させる悔しい結果になりました。その教訓は、5月6日付の選挙対策局の論文で明らかにしていますが、後退の最大の要因は党の自力の後退という問題にあります。
参院選投票日まで2カ月と目前に迫っていますが、最後の最後まで、宣伝・組織活動と一体に、党員拡大を根幹とした、党勢の上げ潮をつくることに執念を燃やして奮闘してこそ、参院選勝利の道が開かれますし、党の未来を開く力をつくることができます。
党中央としても、19日に全国組織部長会議を開催し、選挙の中でも党員拡大のとりくみを絶対中断させない意思統一を行い、力を合わせます。
中間地方選挙の最大の教訓にてらし、党員拡大を根幹にすえ、世代的継承を中軸にすえた党勢拡大の前進のなかで選挙を迎えることができるよう、全党のみなさんが大奮闘されることを、あらためて心から訴えるものです。
――第2次遊説の演説会を、感染対策に万全を期しつつリアル参加を重視し、一つ一つ成功させるとともに、選挙勝利をめざす活動の推進軸としての「集い」を抜本的に強化することを呼びかけます。「はてな」リーフや「大学人のつどい」での志位委員長の講演動画なども活用して、候補者の「集い」、気軽な支部の「集い」を、大・中・小さまざまな規模で開催しましょう。
飛躍のカギは、全支部・全党員の総決起――すべての党機関が臨戦態勢確立を
以上の活動をやりぬき、宣伝・組織活動を飛躍させるカギは、なによりも幹部会報告を最大の政治的力にして、全支部・全党員が、後援会とともに総決起することにあります。
4中総決定・幹部会報告の未討議支部を残さず、名簿を握って全党員読了をやりぬき、“歴史的選挙にたちあがらざる党員なし”の選挙にしていきましょう。
かけがえのない力を発揮してきた地方議員が、支部とともに自治体・行政区の臨戦態勢を確立して、自らの選挙として、参院選・統一地方選を一体にたたかいましょう。
22日の午前10時から、「参議院選挙勝利 全国職場支部・グループ決起集会」を開きます。労働者の命とくらし、平和を求めてたたかう職場支部の真価を発揮し、参議院選挙勝利のために奮闘しましょう。
後援会、サポーターとともにたたかう選挙にしましょう。分野別後援会の活動を強化し、「全国は一つ」で、要求活動、運動団体での結びつきを生かし、支持・協力を広げましょう。
これらをやりとげるうえで、すべての党機関が、わが党が現にもっているすべての潜在的な力を、臨時の選挙ボランティアも含めて総結集し、すみやかに臨戦態勢をつくることが決定的に重要です。
いま都道府県委員会の段階では、連日、手だてをとる臨戦態勢がつくられていますが、地区委員会、自治体・行政区の段階では、まだ態勢がとれていないところも少なくありません。一刻も早くすべての党機関・補助指導機関が選挙勝利にむけた臨戦態勢を確立しましょう。
全党のみなさん。
100年間、自由と平和をまっすぐつらぬいてきた党として、あらゆる力を総発揮して、歴史的選挙の勝利・躍進をつかもうではありませんか。