2022年5月3日(火)
地力 有機農業の醍醐味
みどり食料システム法 紙氏に参考人
参院農林水産委員会は4月19日、「みどりの食料システム」関連法案の参考人質疑を行いました。
有機農業に就農した井上能孝株式会社フォーマン代表は「法案は、農の根幹を見つめ、業種を越えなければ成り立たない。社会全体で行動を起こすことが重要だ」と指摘。大山利男立教大准教授は「有機農業は土地生産性を下げるが、(慣行農業と比較して)経済生産性では不利でない。アグロエコロジーという発想で農業を作り直す方向性が出てくる」と述べました。
瀬川守当麻グリーンライフ代表は「自然環境の汚染、人への健康被害からまともな農業に変える取り組みが有機農業だ。現状でも農薬と化学肥料の投入量が多いことを直視しないといけない。日本で農薬の基準が緩和されたが、検討が必要だ」と述べました。
日本共産党の紙智子議員は、連作障害を起こさない土づくりを質問。瀬川氏は「地力は有機農業の醍醐味(だいごみ)だ。多様性ある生き物と共生できる形、共生、低投入、循環が機能することが大事だ」と指摘。紙氏が担い手対策を聞くと、井上氏は「専業農家も兼業農家も可としたい。目標とするモデルをつくることが担い手確保につながる」と答えました。