2022年4月29日(金)
「中枢」攻撃 否定せず
敵基地攻撃 井上氏に防衛相答弁
参院外防委
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岸信夫防衛相は28日の参院外交防衛委員会で、自民党が「国家安全保障戦略」の提言で、「指揮統制機能」を「反撃能力」=敵基地攻撃能力の対象としたことについて「国家安全保障戦略作成の過程において検討する」と述べ、相手国の「中枢」への攻撃を事実上否定しませんでした。日本共産党の井上哲士議員の追及に答えたものです。
井上氏は、27日の衆院外務委員会で日本共産党の穀田恵二議員の質問で、「指揮統制機能」とは日本で言う防衛省本省、首相官邸、関係省庁に当たることが明らかになったとし、相手国の司令部・政治中枢への攻撃も排除されないのではないかと追及。岸防衛相は、「万やむを得ない場合、個別に判断する」と答えました。井上氏は、「時の政府の判断次第で歯止めがなくなり、全面戦争につながる危険がある」と厳しく指摘しました。
また井上氏は、「中枢」を破壊する兵器の保有は、「平生から他国に攻撃的な脅威を与える兵器の保有は憲法の趣旨とするところではない」とする政府解釈に反するものだと批判。「専守防衛」を維持するとしながら、自衛のための必要最小限度の防衛力に限る、との政府憲法解釈を大きく踏み越えるものだと強調し、中止を求めました。