2022年4月28日(木)
脱線新幹線の検証を
福島・宮城沖地震 高橋氏が要求
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日本共産党の高橋千鶴子議員は20日の衆院国土交通委員会で、3月に発生した福島・宮城沖地震で脱線した東北新幹線の事故を徹底検証するよう求めました。
今回の脱線では、線路を支える高架橋や橋脚の損傷は約60カ所で、耐震性が高いと補強が後回しにされた高架橋も損傷しました。
阪神・淡路大地震以降、高架橋等の耐震補強が強化されてきました。高橋氏が進捗(しんちょく)状況をただすと、国交省の上原淳鉄道局長は、高架橋が約5万5千本のうち3万6千本(67%)、橋脚は約7千本のうち約3千本(42%)で、計64%が補強を完了したと答弁。高橋氏は「深刻な被害に通じるものから補強しているようだが、27年たって64%の進捗率に衝撃を受けた」と述べました。
また高橋氏が「今回は減速中で運がよかったのでは」とただすと、斉藤鉄夫国交相は「最高速度で走行時における検証も実施したい」と答えました。
高橋氏は、脱線防止対策でJR東海が7割で設置済みの「脱線防止ガード」をなぜ設置してこなかったのかと質問。上原鉄道局長は「構造物の耐震補強対策、早期地震検知システム、列車脱線・逸脱防止対策の三つが重要だ」と繰り返すだけでした。