2022年4月28日(木)
改憲に結びつける動き
参院憲法審 山下氏が意見表明
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参院憲法審査会が27日開かれ、「本会議のオンライン出席」にかかわって、憲法56条1項の「出席」に関する議論の総括的な意見表明が行われました。
日本共産党の山下芳生議員は、衆参両憲法審での議論を通じ、「この問題が、『緊急事態』をあげつらって改憲に結びつけようとする動きにほかならないことが明白となった」と強調。衆院憲法審で憲法56条の解釈を多数決で一方的に結論づけたのは「越権行為だ」と指摘し、「こうした乱暴なやり方を受けて、参議院でもオンライン出席を課題とすること自体が問題だ」と述べました。
また、自民党が「オンライン出席」にとどまらず、緊急事態条項の創設や自衛隊明記などの改憲議論に踏み込んでいるとして、「憲法審を動かせば、次々と改憲項目のすり合わせに向かうことが明らかになった」と批判しました。
山下氏は、これらは岸田政権が検討する「敵基地攻撃能力の保有」などにとって邪魔になる憲法9条を改定するものだと指摘。「このような改憲は、国民多数の願いとも、国連憲章にもとづく平和の国際秩序とも相いれない」と主張しました。
自民党の西田昌司議員は「国民の理解を得るため、オンライン出席を憲法改正で明確にすることが望ましい」と主張。立憲民主党の小西洋之議員は「改憲ありきの毎週開催は、憲法を軽んじる行為だ」と批判しました。