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2022年4月27日(水)

観光船事故

孫と重ねて 言葉が出ない

遺体安置施設に献花する人

写真

(写真)ブルーシートで目隠しされた通路を通り遺体が安置された施設に入る人たち=26日、北海道斜里町(一部加工)

 北海道・知床半島沖で26人が乗った観光船「KAZU I(カズワン)」が消息をたって26日で4日目となりました。砂ぼこりが舞うほどの強い風が吹くなか、遺体が安置されている斜里町の施設には遺体の確認や引き取りに訪れたとみられる遺族、献花に訪れる人の姿が見られました。

 同町の体操クラブの仲間数人と献花に訪れた70代の女性は「もし自分の家族が同じことになったらと思うと…残念で言葉が出ない。私には献花をして手を合わせることしかできない」と話します。

 同日午前に仲間と体操クラブに集まったとき、「みんなで献花しよう」と声が上がったといいます。

 「まだ見つかっていない人たちが、一人でも多く早く見つかってほしい」と願いながら手を合わせました。

 24日には3歳の子どもが救助され、その後死亡が確認されました。女性には5歳児と3人の小学生の孫がいるといいます。「どうしても孫と重ねて考えてしまう。夜寝ているときも考えてしまう。かわいそうで」

 仲間の女性は「耐えられない…切なくて」と涙声で話し、献花を終えると足早に車に乗り込みました。

 午前10時30分ごろ、この施設を遺族とみられる人が訪問。町職員らが車から施設の入り口までをブルーシートで隠した状態で誘導しました。

 (津久井佑希)


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