2022年4月26日(火)
米兵暴行 満身の怒り
全会一致 那覇市議会が抗議
那覇市議会は臨時議会最終日の25日の本会議で、米海兵隊員が同市で女性に性的暴行をしようとし、けがをさせたとして昨年12月に強制性交等致傷罪で起訴された事件について「満身の怒りを込めて厳重に抗議する」とした意見書・決議を全会一致で可決しました。
同意見書・決議は日米両政府と米軍に対し、▽被害者への謝罪と完全な補償、丁寧な精神的ケア▽抜本的で具体的な実効性のある再発防止策を講じること▽容疑者の身柄の即時引き渡し、日米地位協定の抜本的改正を図ること▽在沖縄米軍基地の整理・縮小の推進―などを求めています。
県内では、2021年1月に那覇市で米海兵隊員による強制わいせつ事件、同年4月に本島中部で米空軍属による強制性交等未遂事件が発生しており、同市議会は、それぞれに対し抗議の意見書・決議を可決してきました。
今回の意見書・決議は、沖縄が本土復帰50年を迎える今になっても沖縄に米軍基地が集中し、県民には「筆舌に尽くしがたい犠牲と過重な負担が強いられている」と指摘。「繰り返される米兵や軍属による女性の尊厳と人権を蹂躙(じゅうりん)する許しがたい蛮行は、市民と県民の平穏な生存権を脅かす」と非難しています。