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2022年4月26日(火)

在日海兵隊「事故調査状況知らない」

20年米本土 岩国F35B 空中給油で墜落

原因あいまいに日本地上で訓練か

 米海兵隊岩国基地(山口県)所属のF35Bステルス戦闘機が2020年9月29日(現地時間)、米本土での訓練中、空中給油中の衝突で地上に墜落した問題で、海兵隊は同日付の報道発表で「墜落の原因は調査中。情報が整い次第更新される」としながら、現時点で、何ら情報が更新されていません。第1海兵航空団司令部(沖縄・キャンプ瑞慶覧)は本紙の取材に、「調査の状況を知らない」と回答しました。


 岩国所属のF35BとKC130空中給油機は「陸地上空ではやらない」との日米合意を破り、今年3月、山梨県甲府市上空付近などで少なくとも3回、空中給油を行っている様子が目撃されています。墜落事故が発生すれば、軍・民間機問わず、通常は数カ月程度の期間を設け、事故の調査結果が公表されます。しかし、岩国の海兵隊は事故原因をあいまいにしたまま、日本の陸地上空で危険な空中給油を平然と行っている可能性があります。

 事故は米カリフォルニア州で発生。F35BとKC130が空中給油中に接触し、F35Bは墜落しました。乗組員は脱出しましたが、機体は大破・炎上しました。同機は岩国基地を拠点とする第121海兵戦闘攻撃中隊に所属していました。

 事故を受けて山口県と岩国市は20年9月30日、岩国基地と防衛省に対して、事故の原因究明など情報提供を要請。岩国基地は「公表できる情報が得られ次第、共有する」と回答し、防衛省も同趣旨の回答でした。しかし、岩国市によれば、20年10月6日時点で、防衛省中国四国防衛局から「事故原因は引き続き調査中」との回答がなされたのが最新の情報だといいます。

 本紙は事故対応に当たった米海兵隊ユマ基地、ワシントンの海兵隊総司令部にも問い合わせましたが、回答は得られていません。


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