2022年4月23日(土)
薬事承認の原則守れ
薬機法改正案 倉林氏、「緊急」運用ただす
日本共産党の倉林明子議員は22日の参院本会議で、薬機法改正案で新設されるワクチン・医薬品などの「緊急承認」について、薬事承認の大原則が崩れ、時の政権によって恣意(しい)的に運用されることがあってはならないと強調しました。
倉林氏は「緊急時には有効性が『推定』された段階での承認を可能とする」という例外規定が盛り込まれることで、「これまで検証的臨床試験によって有効性、安全性を確認してきた薬事承認の大原則が崩れることはないのかが問われる」と指摘。「時の政権の判断で緊急承認が恣意的に運用されることがあってはならない」と強調しました。岸田文雄首相は、「緊急承認でも、科学的エビデンスに基づき、公平かつ公正に手続きを行う」と答えました。
また倉林氏は、同改正案で創設される電子処方箋に関連し、マイナンバーカードを保険証として利用する「オンライン資格確認システム」が、システムトラブルで運用開始が遅れた問題を追及。その上で、セキュリティー対策やシステムの維持・管理が医療機関の自己責任となっているため、「医療機関をサイバー攻撃から守るセキュリティー対策に、国が責任をもって取り組むべきだ」と主張しました。