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2022年4月21日(木)

馬毛島基地 アセス準備書公表

基地完成前に艦載機訓練も

 防衛省は19日、鹿児島県西之表市の馬毛島への米空母艦載機離着陸訓練(FCLP)移転と自衛隊基地建設計画について、環境影響評価(アセスメント)の準備書を公表しました。今年度中に基地本体を着工。滑走路や航空保安施設などを先行して建設する計画で、基地が完成する前にFCLPを早期に開始する可能性があります。

 防衛省が示した工事工程によると、工事は4年程度と見込んでいます。FCLPの実施に必要な滑走路や航空保安施設は着工から約1年半で建設する予定。駐機場や格納庫は約2年半、港湾施設は約3年半での完成を目指しています。

 ニホンジカの固有亜種・マゲシカについては、生息地の減少でエサとなる植生が変化したり、訓練の騒音で警戒行動や移動が起こったりする可能性があるとし、「個体数の推移の予測は不確実性が残る」としました。サンゴ類については貴重な種などが一部失われると予測し、移植・移築するとしています。

 アセスは(1)方法書(2)準備書(3)評価書―と段階的に手続きが行われます。防衛省は20日から準備書の公告・縦覧を開始。意見書は九州防衛局熊本防衛支局宛てで、6月2日まで郵送・ファクス・メールで受け付けています。

 日本共産党の橋口みゆき西之表市議は「騒音は、デモフライトの数値と種子島上空は飛ばないことが前提だ。デモと予定されている訓練機とは機種も飛び方も違うし、米軍訓練で『飛ばない』という約束が守られたことはない。『馬毛島への米軍施設に反対する市民・団体連絡会』とも一丸となって抗議し、反対の声を広げていく」と述べています。


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