2022年4月20日(水)
NHK受信料 「懲罰的」徴収に変質
放送法改定案 宮本岳志氏が批判
衆院委
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日本共産党の宮本岳志議員は19日の衆院総務委員会で、放送法改定案について、NHKの予算編成に政府の介入を招くことや、受信料を懲罰的な徴収へと変質させるものなどと反対しました。
法案は、NHKの受信料値下げのため「還元目的積立金制度」を作り、還元原資を確保するとしています。積立金額は「総務省令で定める」ため、宮本氏は「政府がNHK予算の内容に恒常的に口出しできる仕組みを作ることになる」と指摘。金子恭之総務相は「(NHKに)一定の裁量の余地を認めている」と、NHKの裁量に制限がかかることを認めました。宮本氏は「国が予算に口出しし、公共放送たるNHKの自主・自律を奪う改悪だ」と批判しました。
法案では、受信契約に応じない人を対象に「割増金」制度を導入します。金子総務相は「(不払い者への)不公平感でさらなる不払いを招く」ことを避けるためだと説明。宮本氏は「国民の理解と納得」に基づく受信料の徴収から「懲罰的」な徴収へと「受信料の性格を大きく変えてしまうものだ」と告発しました。
委員会では、性格の異なる放送法と電波法の改定案を「外資規制」の一点でまとめ、一つの法案として採決。宮本氏は反対討論で「十分な議論を避けようという姑息(こそく)な政府の姿勢を示すものだ」と法案審議のあり方自体を厳しく批判しました。改定案は自民、公明、立民などの賛成多数で可決しました。