2022年4月20日(水)
子どもの権利侵害深刻
衆院審議入り こども2法案ただす
本会議で塩川氏
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政府提出のこども家庭庁設置法案と与党提出のこども基本法案が19日の衆院本会議で審議入りし、日本共産党の塩川鉄也議員が質問しました。(質問要旨)
塩川氏は「いま、子どもの権利侵害は深刻だ」と指摘。国連子どもの権利委員会からも日本政府に貧困根絶のための資源配分を求める勧告と、競争的な学校環境がいじめや不登校、自殺などを助長しているのではないかと懸念を示し、教育制度の見直しを求める勧告が出されているとして認識をただしました。
岸田文雄首相は「新型コロナの中で、少子化が深刻化し、子どもをめぐる課題は複雑化している。必要な取り組みは行ってきた」などと述べました。
塩川氏は、憲法の基本的人権と子どもの権利条約の4原則があるにもかかわらず、自民党政治は教育基本法を改悪し、教育への国家介入、愛国心や競争・管理教育を押し付けてきたと批判。同庁設置法案には子どもの権利条約という文言や4原則の規定もないと指摘しました。
さらに、こども基本法案の基本理念に4原則を盛り込む一方で「子どもの養育は家庭が基本」としているのに対し、「守り育てるのは社会の責任であることが憲法と権利条約の精神だ」と強調。提出者の木原稔衆院議員(自民)は、養育は家庭だとの認識を明記したと答えました。
塩川氏は、基本法案は教育を包含するのかと質問。木原氏は「教育は憲法と教育基本法を頂点とする教育法体系のもとで行われるものであるから、教育内容に踏み込んだ規定を設けなかった」と答え、こども基本法は教育に及ばないと認めました。
塩川氏は国際的にみて最低水準の子どもに対する支出の抜本増を求めました。