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2022年4月19日(火)

中小業者 経営“厳しい”85%

原材料など高騰が直撃

全商連緊急アンケート

返済凍結・直接支援など施策を

 全国商工団体連合会(全商連)は中小業者を対象にした原材料・仕入値の高騰・価格転嫁に関する緊急アンケートをまとめました。商品・サービスの原材料・仕入れ値が1年前と比べて上がっていると答えた業者が78%に上っており、中小業者が消費税増税、コロナ禍、物価高騰の三重苦で経営危機にひんしている実態を浮き彫りにしました。


写真

(写真)原材料高騰対策を経産省側(左)に要請する中山氏(右)らと(正面左から)岩渕友参院議員、笠井亮衆院議員=14日、衆院第2議員会館

グラフ

 調査は、1~11日に民主商工会・県商工団体連合会加盟の511事業者・社(40都道府県)が回答しました。

 資材高騰と答えた業者のうち50%が1割以上2割未満の上昇、2割以上3割未満が23%と続き、5割以上も4%いました。上昇分の価格転嫁は「一部のみ」42%、「ほぼできていない」19%、「全くできていない」15%でした。「赤字にはならないが経営が厳しくなる」68%、「赤字になる」17%で合わせて85%。資金繰りに影響があると答えたのは42%に及びました。

 記述欄には、経営に対する厳しい影響が示されています。

 「電球、エアコン配管等、銅関係がかなり高騰。以前見積もりした分の工事に入るが、追加で請求できない」(京都府・電気工事業)との声や、価格に転嫁すると「顧客からの注文が減った」(北海道・製造業)ケースも。「灯油、ガソリンの値上がりが激しい。食料品もじわじわ上がってきている。コロナ禍で集客がゼロに等しい。消費税が10%になり宿泊客が激減している」(長野県・宿泊業)との記載もありました。

 資金繰りについて「コロナで借りたお金の返済が始まる。返済金が工面できるか心配」(京都府)、「資金がないので経営が成り立たなくなる」(埼玉県・建設業)、「国民金融公庫等に追加借入の相談に行っても無理で、商いを続けるのは難しい」(大阪府・建設業)など深刻です。

 中山眞常任理事は「燃油、資材高騰の影響は全業種に及び、『価格に転嫁できない』『値上がり分で利益がなくなった』『預金を取り崩し、パンク状態』など、切羽詰まった実態が浮き彫りになっています。中小業者への直接支援と既往債務の返済凍結、10年間元利返済不要の追加融資など、全商連が求める施策の実現が必要です」と話します。


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