2022年4月16日(土)
裁判受ける権利侵害
本村氏 「期間限定」撤回求める
衆院法務委
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日本共産党の本村伸子議員は15日の衆院法務委員会で、民事訴訟法改定案に盛り込まれている「期間限定裁判」について、主張や証拠の提出機会が制限されるなど、憲法が定める裁判を受ける権利が侵害されるとして、撤回を求めました。期間限定裁判は、裁判期間の予見可能性を高めるためとして、指定された期日から審理の終結を6カ月以内に行うもので、実質9カ月程度かかるとされます。
本村氏は、現行制度でも約半数の民事訴訟が半年以内に、7割が1年以内に終了しており、立法事実はないと強調。現行でも早い段階から終結を見通す「計画審理」制度などがあると指摘し、活用事案の分析を示すよう求めました。法務省の金子修民事局長は「分析したものはない」と答弁。本村氏は、現行で比較的早期に裁判を終えた事例や、福岡地裁独自の早期終結のための「迅速トラック」などの調査分析は法案をつくる前提だと指摘しました。
また本村氏が諸外国で同様の制度があるかとただすと、古川禎久法相は「承知していない」と答弁。本村氏は「厳密な事実認定を必要とする裁判制度では、主張や立証をする権利がある。期間を決めるとそれを制限することになり、各国とも期間の定めを認めていないのではないか」と指摘し、撤回すべきだと主張しました。