2022年4月15日(金)
経済安保法案
自主独立の自由な経済 米国追随ではできない
大門議員が質問
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日本共産党の大門実紀史議員は14日の参院内閣委員会で、経済安全保障法案に関し、米中間の対立激化を背景とした米国追随の姿勢では、日本にとって自主独立の自由な貿易、経済運営はできないとただしました。
大門氏は、法案提出の背景に米中間の対立があるのかと質問。小林鷹之担当相は「特定国を念頭に置いたものではない」と答弁しました。
電気自動車分野では米中の合弁会社が販売1、2位であるなど、両国の貿易関係は伸びています。一方で、大門氏は米国が中国を標的にするのは半導体など軍事、産業の中核を担う先端技術の覇権争いがあると指摘しました。中国政府が2015年にハイテク産業の国産化などを目指すとした「中国製造2025」の発表を受けて米国との対立が深まり、バイデン政権は日本を含めた同盟国を動員する戦略を立てていると指摘。経済安保推進で「『同志国との連携を深める』(小林担当相)というが、同志国とはどこか」とただすと、小林担当相は「同盟国の米国は入る」と述べました。
また大門氏は、『経済安全保障の確立を目指して』(通商産業省産業構造審議会編、1982年)で「技術は戦いの材料にすべきではない」などとしていると紹介し、「本来の経済安全保障のあるべき姿だ」と強調。世界トップの日本の半導体技術が86年の日米半導体協定を起点に米国言いなりで衰退したと指摘し、「かつては日本、今度は中国を狙う米国の動きを含めたリアルな国際情勢抜きに法案審議は進まない」と主張しました。