2022年4月9日(土)
共通政策へ 市民連合が「考え方」
参院選へ4本柱 安保法制廃棄を明記
安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合(市民連合)は8日、「2022年参議院選挙に向けた主要な政策課題についての市民連合の考え方」を発表しました。6日の拡大運営委員会で確認された方針で、今後この方針に基づき立憲野党との共通政策合意を目指すとしています。具体的な項目と内容については市民連合内や関係団体などと検討協議するとしています。
「考え方」では、参院選に向けた政策課題として、「平和」「暮らし」「気候危機」「ジェンダー平等」の4本柱を提起。平和の問題では、ロシアのウクライナ侵略に乗じた憲法9条改定、敵基地攻撃能力の保有、核兵器共有、集団的自衛権の行使などの動きを許さないと批判。「安保法制の違憲部分を廃止し、あくまでも憲法の理念に基づく平和外交に徹して日本の安全を確保すること」を明記しました。
暮らしの問題では、新型コロナウイルスやインフレから国民生活を防衛するために積極的な財政支出を提起。格差・貧困を解消するために中期的な観点から社会保障、福祉、雇用、教育などの分野の政策を拡充することが不可欠だと指摘しています。
気候危機の問題では、ウクライナ侵略で明らかになった化石燃料や原子力発電への依存の危険性を指摘。原発に頼らないエネルギー転換を進め、脱炭素社会を早期に実現することが喫緊の課題だと強調しています。
ジェンダー平等の問題では、政治をはじめとしたさまざまな意思決定の場でジェンダー平等を実現し、人権保障を徹底することから、本当の安全保障も持続可能な経済も始まると指摘。パリテ(政治代表の男女均等原則)や選択的夫婦別姓制度などの実現や、LGBTQ、外国人、障がい者などに対するあらゆる差別の廃絶も求めています。