2022年4月7日(木)
リニア工事残土規制なし
武田氏が法適用求める
参院決算委
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日本共産党の武田良介議員は6日の参院決算委員会で、リニア中央新幹線のトンネル工事で排出された要対策土(有害残土)について、土壌汚染対策法(土対法)の対象とするよう求めました。
武田氏は、愛知県春日井市のトンネル工事残土が岐阜県の処分場に運び込まれ、岐阜県の調査で環境基準を上回るヒ素、フッ素が検出されたと指摘。岐阜県中津川市に設置されるリニア車両基地の下や、ため池上流部に計150万立方メートルの要対策土を含む残土置き場が設置される計画だとして、これらに土対法の規制はないのかとただしました。
環境省の松澤裕・水・大気環境局長は、土対法は、工場跡地などから人為的に発生した土壌汚染に対応するもので、トンネル工事で発生した自然由来の汚染残土には、直接は適用されないと答えました。
武田氏は、土対法が適用されないことで、要対策土の処理が事業者まかせになっていると指摘。ため池上流の要対策土は、遮水シートで封じ込めを行うことになっているものの、15年程度の寿命で恒久性はなく、農業用水などへ、汚染水が漏れ出すことへの不安が上がっていると強調しました。
山口壮環境相は、リニア工事で発生した要対策土については、土対法に準じて扱うように事業者に指導していると述べました。武田氏は、JR東海が自主的に取り組みを行うというだけでなく、国が要対策土の安全に責任を持つべきだと求めました。