2022年4月3日(日)
G7首脳会合に関する報告への山下副委員長の質問(要旨)
参院本会議
日本共産党の山下芳生副委員長が1日の参院本会議で行った、岸田文雄首相の主要7カ国(G7)首脳会合に関する報告への質問の要旨は次の通りです。
ロシア・プーチン政権によるウクライナ侵略に抗議し、ロシアの軍事行動の即時中止を求めます。ウクライナへの人道支援が急務です。わが党のウクライナ支援募金に9245万円が寄せられ、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)とユニセフに渡しています。その際、400万人超の国外避難民の多くが女性と子どもで、国際社会の支援が必要と伺いました。避難民の受け入れも含め、政府として非軍事の人道支援を強化すべきではありませんか。
どう侵略を止めるか。重要なのは国際世論です。世界中の国々と市民社会が、「ロシアは侵略をやめよ」「国連憲章を守れ」「国際人道法を守れ」の一点で、声をあげることこそ侵略を止める最大の力です。国連総会で3月2日、「即時、無条件撤退」を求める非難決議が採択され、24日、「国際人道法の尊重」を求める決議が採択されたことは国際社会の揺るがぬ意思を示した大きな意義があります。
総理は「国際秩序の根幹をめぐる歴史の岐路」と述べました。国連憲章こそ「国際秩序の根幹」であり、平和の国際秩序を守る一点で団結してこそ「歴史の岐路」を打開できると考えます。政府としてロシアを包囲する外交活動を強化すべきではありませんか。
ロシアによる核兵器使用の危険が生まれています。戦争被爆国・日本から「ロシアは核兵器の使用も威嚇もやめよ」の声を上げることが極めて重要です。
プーチン大統領のような先制核使用を公言する指導者が出てくるもとで「核抑止」は無力だと明らかになっています。打開の道は核廃絶しかありません。日本の核兵器禁止条約参加は核廃絶を加速する大きな力となります。
いま世界で対ロシア・対プーチン政権外交への反省が起きています。日本はどうか。ロシアによるクリミア併合にEU(欧州連合)が経済制裁を行う時期に、プーチン大統領に「ウラジーミル、君と僕は同じ未来をみている」と言い、日ロ領土問題で「2島返還」へと譲歩したのは安倍政権ではありませんか。その中で合意された共同経済活動の予算21億円をウクライナ侵略のもとで強行したのは岸田政権ではありませんか。
対ロ外交の破綻は明瞭です。ロシアにこびへつらう外交への反省が必要ではありませんか。その反省なしに「核共有」「敵基地攻撃」「9条改憲」を唱えるなど許されません。
日本共産党は、旧ソ連時代からロシアの覇権主義とたたかい抜いてきた政党です。どんな国であれ覇権主義を許さず奮闘する決意です。