しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

赤旗電子版の購読はこちら 赤旗電子版の購読はこちら
このエントリーをはてなブックマークに追加

2022年4月2日(土)

政官業癒着を招く構造

塩川氏、経済安保法案ただす

衆院内閣委

写真

(写真)質問する塩川鉄也議員=1日、衆院内閣委

 日本共産党の塩川鉄也議員は1日の衆院内閣委員会で、経済安全保障法案に盛り込まれている「特定重要物資」の支援業で行政側の裁量権が広がることを明らかにし、「政官業の癒着をつくりだす構造だ」とただしました。

 法案は、民間事業者が特定重要物資の安定供給のため、新たに生産設備をつくったり在庫を積み増したり、生産技術や代替物資の研究開発を行う際、新たに設けられる「安定供給確保支援法人基金」の助成を受けることが可能としています。塩川氏の質問に対し、政府は同基金の規模や補助の上限などは未決定であるとして明確にせず、塩川氏が重ねて支援法人の想定団体を質問したのに対し、「技術的知見を有する団体。想定は業界団体」であることを認めました。塩川氏は「政府の判断で指定した『特定重要物資』に特別な支援を行うことには特別扱いの懸念がついて回る」と批判しました。

 この間、政府がサプライチェーン(供給網)関連の基金だけでも5000億~6000億円規模を造成し、塩川氏は新基金に「スライドすることもあり得るか」と質問し、小林鷹之担当相は「区分経理することにしている」と答弁。さらに、巨額の基金をつくり誘致した台湾の大手半導体企業TSMCの投資額は当初の8000億円から9800億円に増加しており、投資額の2分の1を補助するため補助金が増大する仕組みとなっています。塩川氏はこれらが「TSMCの事例のように天井知らずの巨額の補助が行われることがあってはならない」と強調しました。


pageup