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2022年4月2日(土)

防衛省 「報道」も敵視

安保法制発動の対象として例示

報道の自由揺るがす大問題

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㊤「グレーゾーンの事態」として「反戦デモ」をあげた防衛省陸上幕僚監部の資料
㊦回収後に該当の記述を「暴徒化したデモ」と書き換えたが、「報道」はそのまま

 防衛省陸上幕僚監部が2020年2月に同省記者クラブを対象にした勉強会で配布した資料に、安保法制の発動対象である「グレーゾーンの事態」に「反戦デモ」に加え、「報道」も同事態の一つとして例示されています。報道の自由を揺るがしかねない重大問題です。

 資料は、「グレーゾーンの事態」について、「武力攻撃に至らない様々な手段により、自らの主張を受け入れるよう相手に強要」と説明。その具体例として、(1)テロ(2)サイバー攻撃(3)不法行動(4)特殊部隊による破壊活動―に加え、(5)報道(6)反戦デモ―を列挙しています。

 このうち、「反戦デモ」については「不適切」との指摘を受けて、「暴徒化したデモ」に修正し、再配布。修正された資料は日本共産党の穀田恵二議員の資料要求に対し、3月30日の衆院外務委員会に提出されました。しかし、「報道」については修正版資料にもそのまま残っています。

 防衛省記者クラブに長く所属していた防衛ジャーナリストの半田滋氏は、「『反戦デモ』は修正したが、『報道』をそのまま残していることは、自分たちにとって都合の悪い『報道』を問題視することは何ら問題ないという防衛省・自衛隊の姿勢を示しています。報道は、国民がフェイクニュースに惑わされず、事実を知る重要な手段です。メディアは自分たちが問題視されていることを問題にし、声をあげるべきだ」と指摘しています。


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