2022年4月1日(金)
陸地上空の空中給油
米軍 堂々と写真公開
参院委 井上氏 訓練中止求める
山梨県甲府市の上空付近で米海兵隊が空中給油を強行した問題で、日本共産党の井上哲士議員は31日の参院外交防衛委員会で、米国防総省のサイトで空中給油の写真を公開していることを明らかにし、米側に抗議し中止させるよう求めました。
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この問題は、岩国基地(山口県岩国市)所属のKC130空中給油機が23日に甲府市の上空付近で戦闘機に空中給油を行っている場面を市民が撮影して発覚したもので、本紙が30日付で報じました。
井上氏が事実関係をただすと岸信夫防衛相は「(『しんぶん赤旗』の)報道は承知している。米側に事実関係を確認しているが、現時点で回答を得られていない」と述べるにとどめました。井上氏は、米国防総省の映像ニュース配信サイト「DVIDS」が24日付で、岩国基地所属のKC130とF35Bステルス戦闘機が「23日に富士山近くで空中給油訓練を実施した」と写真付きで紹介していると指摘しました。
さらに井上氏は、空中給油訓練中の墜落事故が相次いだことを受け、当時の稲田朋美防衛相が17年1月5日の会見で「空中給油訓練は陸地の上空で実施しないことを確認した」と述べ、2月22日の衆院予算委員会で「全ての米軍機にあてはまる」と答弁したことにふれ、「政府の認識は変わらないか」と追及。岸氏は「当時の地方協力局長と在日米軍副司令官が緊密にやりとりして確認したもので、現時点も変わらない」と答弁しました。
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井上氏は、本紙の取材に対して在日米軍が陸地上空での給油は問題ないとの認識を示したと述べ、「過去の大臣答弁を一方的に覆し、空中給油訓練を自らのサイトで堂々と明らかにしている。黙って見ていていいのか」と強調。「大惨事を起こしてきた空中給油を日本の陸地上空で行うことは許されない。しかも空中給油が行われた場所は地位協定上の提供区域からも外れている」と批判し、直ちに中止させるよう求めました。