2022年3月30日(水)

健康状態の記録なし

山添氏　ウィシュマさん死亡追及

（写真）質問する山添拓議員＝29日、参院法務委

　日本共産党の山添拓議員は２９日の参院法務委員会で、名古屋出入国在留管理局に収容中だったスリランカ人女性のウィシュマ・サンダマリさんの死亡事件の真相究明を迫り、映像の全面開示やカルテ・勤務日誌の開示を求めました。

　山添氏は、名古屋入管がウィシュマさんの亡くなる３週間前の昨年２月１５日に拒食者だとしていることについて、「入管庁のいう『拒食』は、摂食障害ではなくハンストだ」と指摘しました。

　山添氏は、ウィシュマさんが食事できず体調不良を訴えていたとして、「ハンストでないものをハンストと扱った」と強調し、拒食理由や健康状態についての報告・記録の有無を追及。「記録が手元にない」とまともに答えない西山卓爾入管庁次長に対し、「拒食者として扱う決定をしながら、どのような対応を行ったのか報告書に何の記録もない」と批判しました。

　山添氏は、１月２６日の尿検査で飢餓状態を示すケトン体が陽性だったことについて、「いかなる対応をとったのか」と迫りましたが、西山次長は「調査チームの医師から問題点を指摘されていない」と答弁。山添氏は「指摘されていないことが多すぎる。医学的にも指摘するべき問題点が多数ある」と批判しました。