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2022年3月30日(水)

給食に有機農産物を

田村貴昭氏 拡大へ恒常的支援提起

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(写真)質問する田村貴昭議員=23日、衆院農水委

 日本共産党の田村貴昭議員は23日の衆院農林水産委員会で、農業の環境負荷低減を目指す「みどりの食料システム戦略」関連法案の質疑で、有機農業拡大に向け、学校給食への採用の重要性を強調しました。

 同戦略は、農林水産業での温室効果ガス排出の削減、化学肥料・農薬の削減を図り、2050年までに有機農業を全農地の25%、100万ヘクタールに拡大する目標を掲げています。

 田村氏は、現在0・5%にすぎない有機農地を拡大するには、「手間とコストをかけた有機農産物にふさわしい価格で買い取る仕向け先が必要だ」と述べ、「給食は継続的で確実な消費先であり、食育の観点からも意義がある」と強調。「政府の交付金は一時的なものだ。給食のような固定費はまかなえない」と述べ、市町村への恒常的な支援制度の創設を要求しました。

 また、「戦略」に食料の遠距離輸送による環境負荷を表す「フード・マイレージ」の視点が欠けていると指摘。「日本は食料の輸送にかかる燃料や二酸化炭素の排出量が世界一多い。フード・マイレージを低減するため、食料輸入の削減、自給率の向上、地産地消の推進で具体的な目標を設定すべきだ」と主張しました。

「給食採用 重要な視点」

参考人からも意見相次ぐ

 衆院農林水産委員会は24日、「みどりの食料システム戦略」関連法案について参考人質疑を行いました。有機農業拡大のため有機野菜の学校給食での活用など持続可能な農業への支援を求める意見が相次いで出されました。

 同法案は、気候危機対応など環境負荷の低減が求められるもと、2050年までに有機農業100万ヘクタール(全農地の25%)への拡大や、化学農薬・肥料の使用量減などを掲げています。

 大塚裕樹大塚ファーム代表取締役は「有機野菜を学校給食に活用するビジョンが盛り込まれていない」と指摘。再生産できる価格で買ってもらえる仕組みを求めました。

 株式会社金沢大地の井村辰二郎代表取締役も、現在0・5%の有機農地を増やすには、長い視野での生産性と所得の向上が大事だと発言。25年間有機農業に取り組み市場をつくってきたとして、「買う人がいなければ努力は無になる。学校給食やグリーン調達も議論してほしい」と述べました。

 田村貴昭議員は、公共調達や有機給食を進める国の責任を質問。秋田県立大の谷口吉光教授は政府の有機農業推進は市場任せだと指摘し、持続可能な有機農業の市場をつくるため「有機給食や公共調達は非常に重要な視点だ」と述べました。


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