2022年3月26日(土)
“AV出演取り消し権 18・19歳にも” 署名約4万
民法改定を前に政府に提出
4月の民法改定で新たに成人となる18、19歳が、アダルトビデオ(AV)出演契約を取り消すことができなくなる問題で、取り消し権を残すよう求める署名3万9千人分をAV出演者らが集め、25日、政府に提出し要請しました。
親の同意なく未成年が結んだ契約を、取り消すことができる「未成年者取消権」は、AV出演を取り消すことができる「最後の砦(とりで)」とされます。4月1日の改定民法施行で成人年齢が18歳に引き下げられることから、18、19歳にはこの権利がなくなります。
署名は、「若さに付加価値がつくAV業界で18歳、19歳の女性が集中的に狙われることは自明」とし、▽18、19歳の未成年者取消権の存続▽被害を防ぐ教育▽被害救済制度の創設などを求めます。
署名を立ち上げた松本ゆかりさん(=仮名、元性風俗業勤務)は、AV出演で起こりうる被害について「実家に帰れない、就職できない、外に出れないだけでなく、契約終了後もずっと性的に消費される。性被害にあい続ける」と語りました。不利益は契約時には説明されません。「子どもの服を脱がせようとするおとなにノーと言えるのはおとなしかいない」と強調しました。
署名は3月12日からオンラインで実施。2週間で集まった分を内閣府男女共同参画局、法務省などに手渡しました。日本共産党の本村伸子衆院議員、立憲民主党、社民党の国会議員が同席しました。