2022年3月23日(水)
財政毀損 国民負担に
笠井氏 貿易保険法改定案に反対
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貿易保険法改定案が17日の衆院本会議で賛成多数で可決されました。日本共産党は反対しました。笠井亮議員は16日の経済産業委員会で、日本経団連の要求に応えて多国籍企業のリスクを国民に転嫁するものだと反対しました。
討論で笠井氏は、今回の改定は海外の間接投資先の損失補てんなど多国籍企業のリスクを貿易保険に肩代わりさせるものだと指摘。また、原発や石炭火力発電所などの輸出事業が、相手国政府の政策変更で中断した場合も保険金支払いの対象にするなど、気候危機打開に逆行すると批判しました。
同日の質疑で笠井氏は、日本貿易保険(NEXI)による法令違反の資金運用が発覚し、同改定案が昨年取り下げられた問題を指摘しました。笠井氏は経産省が法令違反を4カ月も放置したことや、文書が残されていなかったことが発覚し、経産省が監督指針を策定したのは昨年11月だとして「再発防止の取り組みも緒についたばかりだ」と強調。ところが改定案は運用先を拡大する中身だとして、「今やるべきは再発防止に向けた監督強化だ」と求めました。
萩生田光一経産相は監督指針の策定などで「チェック機能を強化した」などと答弁。笠井氏は運用先拡大によるリスクを指摘し「財政の毀損(きそん)は国民負担をもたらしかねない」と批判しました。